...わたしだって定子をみごとに捨てて見せますからね」と心の中で頭を下げつつ幾度もわびるように繰り返していた...
有島武郎 「或る女」
...着く所に着いてから思い存分の手当をするからしばらく我慢してくれと心の中にわびるように言いながら...
有島武郎 「生まれいずる悩み」
...過日の無礼をわびるつもりで閾をまたいだのであった...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...おそくなりまして、と小声でわびる...
太宰治 「雌に就いて」
...」と旅人はわびるように言い...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「緋のエチュード」
...彼地には小生を待ちわびる女性も有り...
豊島与志雄 「変る」
...亭主が口を尽してわびるので...
中里介山 「大菩薩峠」
...人々は春の来るのを待ちわびる...
中谷宇吉郎 「雪三題」
...殿様も外人が下馬(げば)して脱帽(だつぼう)しわびることなら許してつかわせといわれた...
新渡戸稲造 「自警録」
...過去の罪はあくまで自分でわびるが...
浜尾四郎 「途上の犯人」
...その足音が課長室の中に消えて行くのをジット目を伏せて待ちわびるのである...
久生十蘭 「魔都」
...邪魔したことをわびるどころか...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「道化玉座」
...)とどうやらこっちを見ながらわびるように誘(さそ)うようになまめかしく呟(つぶや)いた...
宮沢賢治 「泉ある家」
...わびろとあらばわびるからよ...
三好十郎 「樹氷」
...あなた?友吉 (わびるように微笑して一同の顔を見くらべながら)ずいぶん...
三好十郎 「その人を知らず」
...なんの面目をもって彼に会おうか」袁紹がしきりと悔(く)いわびるのを聞いて...
吉川英治 「三国志」
...唐草銀五郎にわびるのか...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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