...わびしくない宿だと思つた...
太宰治 「津軽」
...わびしくてならぬ...
太宰治 「雌に就いて」
...いっそうわびしくショボショボと...
橘外男 「亡霊怪猫屋敷」
...わびしく暮らしておいでになるあなた様の御身の上を考えると...
谷崎潤一郎 「二人の稚児」
...だるく、ものうく、わびしく、せつなく...
種田山頭火 「行乞記」
...今まで明るかつた海山もわびしく辛くなつて来るやうな気がした...
田山録弥 「島からの帰途」
...わびしく味気ない……...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「嫁入り支度」
...そのままにまた遠く別れて行くのをわびしくもまたおもしろくも思った...
寺田寅彦 「旅日記から(明治四十二年)」
...われわれ祖先以来のあらゆるわびしくさびしい生活の民族的記憶がよびさまされて来る...
寺田寅彦 「俳句の精神」
...萎えたるこゝろしばらくは慰む刈萱と秋海棠とまじりぬと未だはみねどかなひたるべしわびしくも痩せたる草の刈萱は秋海棠の雨ながらみむ日ごろは熱たかければ...
長塚節 「長塚節歌集 下」
...所々にわびしく交(まじ)る桔梗(ききょう)のみである...
夏目漱石 「二百十日」
...しぐれもわびしく降りかかる...
長谷川時雨 「一世お鯉」
...家のなかは悲しくわびしく...
ルイザ・メイ・オルコット L. M. Alcott 水谷まさる訳 「若草物語」
...車の中では互いに顔が見えなくなるのをわびしく思った...
水野葉舟 「遠野へ」
...わびしく思われてならなかった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...あたりが一層わびしくなつて來た...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
...かつて汝をしりぞけて郷里にわびしく過ごさせたのは...
吉川英治 「三国志」
...これらの姿を「わびしく」見る心は...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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