...わびしくごはんを食べてゐる...
太宰治 「お伽草紙」
...わびしくない宿だと思つた...
太宰治 「津軽」
...わびしくてならなかった...
太宰治 「服装に就いて」
...その日その日をわびしく見詰め合つて暮すやうなことはない……こんな風に思ふにつけても...
田山花袋 「道綱の母」
...古い庭の中はひっそりとわびしく...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「イオーヌィチ」
...わびしくひびくが...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「かもめ」
...われわれ祖先以来のあらゆるわびしくさびしい生活の民族的記憶がよびさまされて来る...
寺田寅彦 「俳句の精神」
...――夕暗空に聲もなく影もわびしく稻妻のまたゝくひまに消ゆるとき誰か憂ひに閉されて望む光の淋しさに我世の樣をたぐへざる...
土井晩翠 「天地有情」
...所々にわびしく交(まじ)る桔梗(ききょう)のみである...
夏目漱石 「二百十日」
...わびしく哀れな姿です...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...わびしく哀れな姿です...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...わびしく映ったのでしょう...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...しわがれて、わびしく、頼りなく...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トニオ・クレエゲル」
...家のなかは悲しくわびしく...
ルイザ・メイ・オルコット L. M. Alcott 水谷まさる訳 「若草物語」
...幼稚な心からときがたい誤解の原因を作ったとお言いになろうこともわびしく御想像あそばされる宮は...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...わびしくなつて來た...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
...かつて汝をしりぞけて郷里にわびしく過ごさせたのは...
吉川英治 「三国志」
...男の三十五となった元旦を、彼は訴訟中の旅舎で、わびしく迎えた...
吉川英治 「平の将門」
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