...そんなあわただしい抜錨(ばつびょう)の間ぎわになった...
有島武郎 「或る女」
...やにわに衣兜(かくし)から短銃(ピストル)を出して...
泉鏡花 「婦系図」
...そしてやにわに、頭目の手首をつかんで引きとめた...
海野十三 「少年探偵長」
...右がわに主人の高橋さんの大きな書斎が一つあるきりで...
江戸川乱歩 「鉄塔の怪人」
...木の反対がわに立ちどまって...
リチャード・オースティン・フリーマン Richard Austin Freeman 妹尾韶夫訳 「予謀殺人」
...ふたたびこまったようにしきいぎわに頭をすりつけてきたのです...
橘外男 「亡霊怪猫屋敷」
...戦いは今たけなわになりぬ...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...しかしジョルジュは帰ってゆく間ぎわになって...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...胸を露(あら)わにびっくりした目つきをしてその見知らぬ男をこわごわながめながら...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...これから祭典でも行なおうとするまぎわには...
夏目漱石 「三四郎」
...出帆間ぎわにこれ――といって伝馬を指さして――で帰るからといっといてくれよ...
葉山嘉樹 「海に生くる人々」
...出かけるまぎわにアルバムのことを思い出し...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「審判」
...あらわに出して言う...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...それによって存在はそのものとして我々にとって顕わになる...
三木清 「哲学入門」
...今度は堂々と城の壕(ほり)ぎわに立った...
吉川英治 「三国志」
...が、このことがあってから、ふたりの恋は、あらわに、人の口端(くちは)にのぼって来た...
吉川英治 「私本太平記」
...やにわに膳の小皿をとって...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...眼の下へたたき落してみせる」母の乗っている牛の手綱を放し――小脇の杖を持ち直して――やにわに岩山の根へ取りつこうとすると...
吉川英治 「宮本武蔵」
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