...窓ぎわに立っていた青年がふりかえった...
海野十三 「断層顔」
...口大の尾翼鱸(をはたすずき)二八さわさわに控(ひ)きよせ騰(あ)げて...
稗田の阿礼、太の安万侶 「古事記」
...わにたちは、お互いにからだの大きさにつれてそれぞれかんじょうして、めいめいにお返事をしました...
鈴木三重吉 「古事記物語」
...彼の敵手は決勝まぎわに腹痛を起こして惜敗したと伝えられている...
寺田寅彦 「記録狂時代」
...自動車が音をたてて動きかけた間ぎわに...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...」あたしは惜(おし)がった、それはいつぞや、帰りぎわに、淡路町の邸(やしき)で、静な室を二室抜いて、彼女の篆刻(てんこく)が飾ってあったのを見せられた時、どれか上げたいといったのを、またの時にと急いで帰ったばっかりに彼女の篆刻は、あすこに並べてあっただけは、一個(ひとつ)も残らず焼失したことの惜(おし)さを、なぐさめてあげたい思いで一ぱいだったからであった...
長谷川時雨 「江木欣々女史」
...やにわにがばと身を起こして老婆を抱きかかえ...
エルンスト・テオドーア・アマーデウス・ホフマン Ernst Theodor Amadeus Hoffmann 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...やにわに斃死(へいし)せしむるのだったという(ブラウン『俗説弁惑(プセウドドキシア・エピデミカ)』三巻七章...
南方熊楠 「十二支考」
...それをあらわに発動させずに...
森鴎外 「護持院原の敵討」
...すると、やにわに、そばの大杯をつかみ取って、高氏が、「おお、杯をつかわそう...
吉川英治 「私本太平記」
...お背なども骨露(あら)わに拝されまする...
吉川英治 「私本太平記」
...やにわに短槍(たんそう)をおっ取って...
吉川英治 「神州天馬侠」
...真白な深股もあらわに...
吉川英治 「新・水滸伝」
...「居るな」やにわに...
吉川英治 「新・水滸伝」
...利(き)かない鰐口(わにぐち)を...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...ところが、はからずも――それは、短夜も明け遠い気がするほど寝ぐるしかった土用の真夜半、おもいがけなく、紫陽花の君のすがたを、あらわに、しかも目(ま)のあたりに見得るような、一つの事件にぶつかったのであった...
吉川英治 「平の将門」
...夜もすがら鰐口(わにぐち)をふる音だの...
吉川英治 「宮本武蔵」
...彼はやにわにそれを掴むと床の上に叩き付けて微塵(みじん)に砕いた...
モウリス・ルブラン 新青年編輯局訳 「水晶の栓」
便利!手書き漢字入力検索