...悪い者は一刻(いっこく)もこの楽しい町にいたたまれないようにひびきわたるそうであります...
有島武郎 「燕と王子」
...そしてその動向は永年にわたる生活と習慣とが馴致(じゅんち)したもので...
有島武郎 「片信」
...強盗の手にわたる金額は何十万円...
海野十三 「一坪館」
...バアリイの広汎にわたる配慮がイングランドを支配する最高の勢力であった...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...これは余談にわたるが...
高見順 「如何なる星の下に」
......
太宰治 「パンドラの匣」
...村の入口の石橋をわたると...
橘外男 「亡霊怪猫屋敷」
...夜叉の鼾は林の中へ響きわたるように聞えていた...
田中貢太郎 「太虚司法伝」
...暴風のように荒れわたる...
田山花袋 「一兵卒」
...二時間半にもわたる医者達の努力に対して...
外村繁 「落日の光景」
...それは実に永遠にわたるイーリアスであった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...汽車の發着毎にけたゝましく響きわたる笛の音(ね)...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...数年間にわたる顕治の公判...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...モンテーニュが四カ年にわたる市長職をおわって再びふるさとの城館に起きふしするようになった一五八五年の暮あたりから一五八八年の始めに至る間に...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...実に五十六年間にわたる悲壮な闘争をつづけて来たわけである...
吉川英治 「新書太閤記」
...諸州にわたる大戦争が眼前に来たものとして...
吉川英治 「新書太閤記」
...領下のすみずみにまでゆきわたる仕組みになっていた...
吉川英治 「新書太閤記」
...年ごとにする驚きよさびしさよ梅の初花をけふ見つけたりうめ咲けばわがきその日もけふの日もなべてさびしく見えわたるかなこれらは『砂丘』に載つてゐるので...
若山牧水 「樹木とその葉」
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