...わずかに局を結んでいる...
芥川龍之介 「戯作三昧」
...ただわずかに見分けられるのははかない石鹸玉(しゃぼんだま)に似た色彩である...
芥川龍之介 「少年」
...わずかにつつみのこした渚(なぎさ)に...
伊藤左千夫 「河口湖」
...わずかに数行見ると...
田中貢太郎 「続黄梁」
...師父ブラウンは今やわずかに日の輝いた芝生の上に踊り出(で)したい歓びを押えかねる様な顔付をした...
チェスタートン Chesterton 直木三十五訳 「作男・ゴーの名誉」
...日本から根気よく船について来た鴎(かもめ)の数がだんだんに減ってけさはわずかに二三羽ぐらいになっていたが...
寺田寅彦 「旅日記から(明治四十二年)」
...わずかに文学というものによって...
徳田秋声 「仮装人物」
...「もうようございます」浪子はわずかに笑(え)みを作りぬ...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...声を出して救いを呼ぼうとしたのをわずかに我慢して...
永井荷風 「つゆのあとさき」
...髪洗橋(かみあらいばし)などいう橋の灯(ひ)がわずかに道を照すばかり...
永井荷風 「※[#「さんずい+(壥−土へん−厂)」、第3水準1-87-25]東綺譚」
...超人的に天才を発揮してわずかに十四日間で歌劇「リナルド」を書き下して上演した...
野村胡堂 「楽聖物語」
...いまはもう頤と胸のけじめをなくしかけている……わずかに...
久生十蘭 「海豹島」
...そしてもし、一八二〇年をもって終る二〇年間に、脱漏が極めて少いと思われる結婚が、人口に対して、一八〇一年と同一の比率を採っているものと仮定して、人口を結婚によって推定するならば、一八二一年の人口は、一二、二一八、五〇〇ではなく、わずかに一一、三七七、五四八となり、換言すれば一八二一年の人口実測よりも八四〇、九五二だけ少くなるであろう...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...これら教区の死亡率はわずかに五六分の一であり...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...出生の結婚に対する比率はわずかに二・八対一である1)...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...わずかに残っている風切羽で山のほうへばさばさと飛んで行った...
矢田津世子 「鴻ノ巣女房」
...例年のごとく机塵を払ってわずかに体の小康を知る...
吉川英治 「年譜」
...おのおの数町の田をうけてわずかに家名を存続し...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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