...わずかに残った胡麻塩(ごましお)の毛が...
芥川龍之介 「偸盗」
...わずかに小屋の外で練習をするにとどまった...
石川欣一 「針の木のいけにえ」
...面会によってわずかに知り得るのみであったから...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...「ヒヤーッ!」とわずかに身をかわしましたが...
橘外男 「亡霊怪猫屋敷」
...しかし地球上の空気中にも存するという事はわずかに数年前発見せられたのである...
寺田寅彦 「話の種」
...わずかに自然科学との連帯の責を塞いでいるということだけである...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...こうして真理の対立超越性即ち絶対性がわずかにつなぎ止められる...
戸坂潤 「認識論とは何か」
...糸の命はわずかに尺余りである...
夏目漱石 「虞美人草」
...わずかに手許を照すだけ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...平次の並々ならぬ助勢でわずかに十手捕縄を守り通して来たことを考えると...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...彼らにきわめてわずかに残された人間性が...
葉山嘉樹 「海に生くる人々」
...わずかに吉原のおいらん道中を街上に仰いだだけで...
正岡容 「艶色落語講談鑑賞」
...また一八二一年は平和であったから不在男子としてわずかに五〇分の一を酌量すれば...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...これら教区の死亡率はわずかに五六分の一であり...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...おばさんにはあなたがわずかにしろぼくのこと愛して下さることを証明して下さったお礼をいいますよ...
ルイザ・メイ・オルコット L. M. Alcott 水谷まさる訳 「若草物語」
...左思右考してわずかに一策を得た...
南方熊楠 「十二支考」
...その頃これをカモシシと呼んだその名がわずかに程ヶ谷辺に延宝年間まで残り在(い)たのだ...
南方熊楠 「十二支考」
...わずかにその餓えを充たしたに過ぎぬ...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
便利!手書き漢字入力検索