...あのわずかなあいだに...
江戸川乱歩 「青銅の魔人」
...あやふやで粗忽(そこつ)な決心がつきかねたような欲望を示すわずかな震えを感じる...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...かの大革命の前ないしはその間におけるフランスの人民の状態についてここに何等かの言及(いかにわずかなものであろうとも)がなされている時にはいつでも...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...貧民救済会からわずかな助けを得ようとした...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...女の歌い手になって出たらどうなの? そしてなにか踊って見せたら?」このわずかな言葉の効果は...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ルイスヒェン」
...わずかなことのようだけれども...
三田村鳶魚 「中里介山の『大菩薩峠』」
...わずかな分量では利得にならぬと聞いたが...
南方熊楠 「十二支考」
...女がバカであって便利をうける率はごくわずかなのにねえ...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...この美しい娘がわずかなものを掠めとるということも考えられなかった...
室生犀星 「性に眼覚める頃」
...時とわずかな費用とさえかければ...
柳田国男 「母の手毬歌」
...そしてわずかな着替えの包みを持ち...
山本周五郎 「日本婦道記」
...残り少なきわずかな手勢と...
吉川英治 「三国志」
...孔明の弟の均(きん)や妹たちを励ましながら――わずかな奴僕(ぬぼく)らに守られつつ...
吉川英治 「三国志」
...――わずかな日のあいだに...
吉川英治 「私本太平記」
...けれど彼は、武術を目がけて、長剣を差して歩いて来たのではない、わずかな金で、問屋から針を仕入れ、木綿針や絹針を小さなたとうに包み、それを行商しながら、甲州、北越のほうまで歩いて来たのだった...
吉川英治 「新書太閤記」
...草履取といっても、数多い御小人組のうちから、主君の足もとまで、身近く出られる身になったことは、破格な立身で、わずかな月日に、そこまで来た藤吉郎は、身を粉にして、現在の小者の職務に忠勤と誠意を打ちこんでいた...
吉川英治 「新書太閤記」
...一度の飯代にと残しておいたわずかな銭を...
吉川英治 「宮本武蔵」
...そのわずかな間も...
吉川英治 「宮本武蔵」
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