...「相當の手續きをして呉れ!」「手つづきも何も入るものか?」渠はわざとゆツくりして...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...我ら神より福祉(さいわい)を受くるなれば災禍(わざわい)をも受けざるを得んや」(二の十)と述べて静(しずか)に信仰の上に堅立している...
内村鑑三 「ヨブ記講演」
...わざとそんなこというて...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...自宅からわざ/\酒と餅とを持つて!なかよくおとなしく飲んだり食べたり...
種田山頭火 「其中日記」
...それでわざとそのままに本誌にのせる事にした...
寺田寅彦 「石油ランプ」
...わざわざ取って置きの酒を出したじゃねえか...
豊島与志雄 「神棚」
...わざわざたずねて来やんした」「よく来てくれた...
中里介山 「大菩薩峠」
...わざわざ道をまげておたずね致したものでござる...
中里介山 「大菩薩峠」
...余が博士を辞退した手紙が同じく新聞紙上で発表されたときもまた余は故旧新知(こきゅうしんち)もしくは未知の或(ある)ものからわざわざ賛成同情の意義に富んだ書状を幾通(いくつう)も受取った...
夏目漱石 「博士問題とマードック先生と余」
...わざわざ知らせて来た事を告げた...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...翌日(あくるひ)はわざと詩子(ふみこ)お姉様に庭などへ出て頂いて...
野村胡堂 「身代りの花嫁」
...おもひいづるも はづかしやちちのみもとを はなれきてあとなきゆめの あとをおひむなしきさちを たのしみぬならはぬわざの まきばもりくさのいほりの おきふしにひとのなさけの うすごろもうき世のかぜぞ 身にはしむやれしたもとに おくつゆもちちのめぐみを しのばせて無明のやみは あけにけりいざふるさとへ かへりゆかん...
長谷川時雨 「芳川鎌子」
...先刻(さつき)の仕業(しわざ)はと今更(いまさら)夢路(ゆめぢ)を辿(たど)りて...
一葉女史 「大つごもり」
...わざわざおいでくださいましたのは...
久生十蘭 「西林図」
...それはわざとしたような迅(はや)い舟脚で...
室生犀星 「津の国人」
...わざわざ江戸から師匠づれで来ている蔵前のお客様とかが...
吉川英治 「江戸三国志」
...時にはわざとらしく「……エヘン」と咳払(せきばら)いなどして通った...
吉川英治 「私本太平記」
...本能寺常住の老僧や庫裡(くり)の僧たちは逸早く禍(わざわ)いをまぬかれた...
吉川英治 「新書太閤記」
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