...葉子は少し腹部に痛みを覚えるのをことさら誇張してわき腹を左手で押えて...
有島武郎 「或る女」
...肩(かた)を乳牛(にゅうぎゅう)のわき腹(ばら)につけ...
伊藤左千夫 「箸」
...もう簔虫のわき腹に一滴の毒液が注射されるのであろう...
寺田寅彦 「簔虫と蜘蛛」
...麻痺した蜘蛛のわき腹に蜂は一つの卵を生みつけて行く...
寺田寅彦 「簔虫と蜘蛛」
...そのわき腹を足でけりあげました...
豊島与志雄 「長彦と丸彦」
...わき腹にこれまでまだ感じたことのないような軽い鈍痛を感じ始めたときに...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「変身」
...一方のわき腹がすっかりすりむけ...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「変身」
...糸くずとか髪の毛とか食べものの残りかすを背中やわき腹にくっつけてひきずって歩いているのだ...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「変身」
...魚の青い背中と金色のわき腹が見えてきた...
アーネスト・ヘミングウェイ Ernest Hemingway 石波杏訳 Kyo Ishinami 「老人と海」
...何気なく馬のわき腹を触った...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「四日闇夜」
...(編棒を三好のわき腹の方に出す...
三好十郎 「好日」
...わき腹のほねが規則正しく波をうって...
室生犀星 「香爐を盗む」
...それ以前には、腰にも、わき腹にも、またどこにも、それらしいきざしは少しも感じなかった...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...二ばんめのキツネのわき腹(ばら)を突きさしました...
セルマ・ラーゲルレーヴ Selma Lagerlof 矢崎源九郎訳 「ニールスのふしぎな旅」
...わき腹に、致命的な深傷(ふかで)をうけている源六、やぶれかぶれ、共に死の淵へ抱き込んでやろうと乳を狙ってきた怖ろしい短刀...
吉川英治 「江戸三国志」
...わき腹を突け!」と呶鳴った...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...悪相の武士のわき腹から黒い血が噴出していた...
吉川英治 「八寒道中」
...城太郎のわき腹を一突きに突いてしまおうとした...
吉川英治 「宮本武蔵」
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