...葉子はあらしの中にわれとわが身をさいなみながらさめざめと泣き続けた...
有島武郎 「或る女」
...生きて甲斐なきわが身をば...
巌谷小波 「こがね丸」
...すべき時には、ずばっとやり、わが身辺には、心を使って無駄をしない...
上村松園 「わが母を語る」
...彼はわが身をそこなう気はなかったのだ...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...今のわが身に思い合わせて満更(まんざら)哀れでないこともない...
谷崎潤一郎 「聞書抄」
...わが身に沁(し)みて分るようになった...
谷崎潤一郎 「細雪」
...そんなことが仰しゃれるのね?スミルノーフ わが身を生きながら埋めてしまった人が...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「熊」
...『わが身を他人の憎悪の実験台にする...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「決闘」
...例へば自叙伝の執筆の如きわが身の上をも他人のやうに眺め取扱ふ余裕なくんばいかでか精緻(せいち)深刻なる心理の解剖(かいぼう)を試み得んや...
永井荷風 「小説作法」
...蚊一つに施し兼ねしわが身かなこれは一茶らしい主観があっていい...
中里介山 「大菩薩峠」
...わが身でわが身が持扱いかねている...
中里介山 「大菩薩峠」
...われとわが身を投げ込んでしまいました...
中里介山 「大菩薩峠」
...われとわが身が不安になるほど何が何やら分からず思い乱れておるような私の気もちをも御推量下すって」といつもに似ず乱雑な...
堀辰雄 「ほととぎす」
...消えがてにふるぞ悲しきかきくらしわが身それとも思ほえぬ世にとお書きになった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...「君もさは哀れをかはせ人知れずわが身にしむる秋の夕風忍びきれないおりおりがあるのです」宮のお返辞のあるわけもない...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...喜助の身の上をわが身の上に引き比べてみた...
森鴎外 「高瀬舟」
...われとわが身がふがいなくなって死にたくさえなった...
吉川英治 「剣の四君子」
...まだうっとりとわが身の幸に酔っている...
神西清訳 「ムツェンスク郡のマクベス夫人」
便利!手書き漢字入力検索