...この廃都をわが物顔に...
芥川龍之介 「偸盗」
...さてわが物語の終は...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...――『わが物』がいい...
岩野泡鳴 「耽溺」
...チパンゴに在りと傳ふる鑛山(かなやま)の紫摩黄金(しまわうごん)やわが物と遠く求むる船の帆も撓(し)わりにけりな...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...人の物もわが物もこの頃は差別がつかず...
太宰治 「新釈諸国噺」
...そうして小さな花壇をわが物のように占領している...
寺田寅彦 「柿の種」
...ほとんどわが物にし得ていたのであった...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...先夫がその女を不意に一度わが物にするようなふうに...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...日ごろ両国における愛国心をわが物顔に取り扱い...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...わが物気取りでヤニさがられているのが嫌だ...
中里介山 「大菩薩峠」
...早くもここをわが物にして...
中里介山 「大菩薩峠」
...ここで思う存分泣いてみたいような気になっていると、隣室の幻覚のことも耳には入らず、他人の座敷を、わが物顔に、帰ることを忘れているのも気がつかず、なんとなしに、思う存分、甘い涙にひたって、泣けるだけ泣いてみたいような気分で、炬燵に頬をうずめてしまいました...
中里介山 「大菩薩峠」
...それをはじめてわが物となしたのは...
ライネル・マリア・リルケ Rainer Maria Rilke 堀辰雄訳 「窓」
...わが物の月日なのに...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...その肥大した体躯をそらしてわが物顔に殿上に横行していた...
吉川英治 「三国志」
...玉璽をわが物にしなければと考えておるものらしい」「なるほど...
吉川英治 「三国志」
...もうわが物と思ったろう...
吉川英治 「私本太平記」
...わが物は何なりと...
吉川英治 「新書太閤記」
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