...又自分たちが猥雑(わいざつ)な心もちに囚(とら)はれ易いものだから...
芥川龍之介 「戯作三昧」
...今から考えると随分思い切った乱暴な猥雑(わいざつ)なものですが――小屋の表には後姿の女が裲襠(しかけ)を着て...
淡島寒月 「江戸か東京か」
...何か猥雑(わいざつ)な調子で流行歌を甲高(かんだか)い声で歌っていた...
梅崎春生 「桜島」
...昼間の生活からは想像もできない猥雑(わいざつ)残虐の行動をすることがあります...
江戸川乱歩 「影男」
...東京人類學會雜誌(とうきやうじんるゐがくくわいざつし)及(およ)び考古界等(かうこかいとう)を讀(よ)み...
江見水蔭 「探檢實記 地中の秘密」
...おなじ羽色の烏(からす)が数百羽集ると猥雑(わいざつ)に見えて来るので同類たがいに顰蹙(ひんしゅく)し合うに到る...
太宰治 「惜別」
...しかし此処でもその猥雑(わいざつ)さは...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...マーキューシオーとベンーリオーの猥雜(わいざつ)な問答(もんだふ)を反語的(はんごてき)に評(ひゃう)したるものと解(かい)せらる...
シェークスピヤ William Shakespeare 坪内逍遙訳 「ロミオとヂュリエット」
...猥雑(わいざつ)なレヴュウを観て居る裡に...
西尾正 「陳情書」
...今の裸レヴイユなどは足もとにも追ひ付かぬ猥雜(わいざつ)な見世物があり...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...今の裸レヴィユなどは足もとにも追い付かぬ猥雑(わいざつ)な見世物があり...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...耶蘇坊主の猥雑(わいざつ)極まる詐欺に比べて遥かに罪が軽い...
南方熊楠 「十二支考」
...『古事記』『日本紀』を猥雑(わいざつ)取るに足らぬ書と評すると一般で...
南方熊楠 「十二支考」
...はなはだ猥雑(わいざつ)な態(てい)で見物しておったが...
吉川英治 「三国志」
...猥雑(わいざつ)な舞踊が多かった...
吉川英治 「私本太平記」
...猥雑(わいざつ)な顫律(せんりつ)を漾(ただよ)わせて...
吉行エイスケ 「東京ロマンティック恋愛記」
...スペイン女のあの意気で猥雑(わいざつ)なタンゴが始まると...
吉行エイスケ 「バルザックの寝巻姿」
...金羊毛の舞踊室から無頼漢(ぶらいかん)の礼讃を象徴するような意気で猥雑(わいざつ)なタンゴが響いてくると...
吉行エイスケ 「孟買挿話」
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