...一日中ろくすっぽ陽があたらず...
猪狩満直 「炭坑長屋物語」
...」十号の八ろくすっぽ会って話したこともないのだが自分の家の煙突掃除をやるといつでも屋根づたいにやってき僕のところの煙突を黙って掃除してくれるその男は僕に言う「ボヤを出すと首だからねイ」九号の七「この不景気に稼がして貰えるのは有難ていこってすよあんたさんの方は公休日にも稼げるからいいですなア」山の裏手の方から吹いて来た風のような言葉に僕は返す言葉に当惑した...
猪狩満直 「炭坑長屋物語」
...酒色にふけって学校なんかろくすっぽ行かない者とその二人が一緒に一高の試験を受けたわけなんですが...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「鉄の処女」
...ろくすっぽ髪も結わないのよ...
太宰治 「古典風」
...字もろくすっぽ書けないエルモライが――冬でもはだしで駆けまわっていたあの餓鬼が...
アントン・チェーホフ 神西清訳 「桜の園」
...島ちゃんの旦那は碌素法(ろくすっぽう)工場へ顔出しもしないで...
徳田秋声 「あらくれ」
...で、ろくすっぽう、莨も吸わず、岡持を担(かつ)ぎ出して、また出て行ってしまう...
徳田秋声 「新世帯」
...ろくすっぽう挨拶することも知んねえけれア...
徳田秋声 「新世帯」
...ろくすっぽ受持の仕事はしないで...
トルストイ Tolstoi 菊池寛訳 「イワンの馬鹿」
...ろくすっぽ娘らしい楽しさも味わわず...
久生十蘭 「春雪」
...なにを聞いてもろくすっぽ返事もしない...
久生十蘭 「だいこん」
...ろくすっぽ物のいえない始末なんだ...
久生十蘭 「魔都」
...夕食、久々で白米を焚いて呉れたのは嬉しかったが、おかずが今日は肉なしだとて、ろくすっぽなし、でも二杯半食ふ...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...今日までその本物をろくすっぽ見もしなかったけれど...
堀辰雄 「美しい村」
...自分にはろくすっぽ口もきいてくれない息子の方を...
堀辰雄 「麦藁帽子」
...ろくすっぽ稽古もして下さらなければ...
正岡容 「小説 圓朝」
...ろくすっぽお辞儀もしないでそのまま楽屋へ飛び下りてきた...
正岡容 「寄席」
...それをろくすっぽ装備もねえ三山の手下ぐらいで...
吉川英治 「新・水滸伝」
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