...ただし斜(なな)めに後ろから見た上半身...
芥川龍之介 「浅草公園」
...「なるほど話に聞いたよりひどい光景じゃ」と博士は目をみはりながら、崩れたビルの土塊(どかい)を手にとりあげたりしていたが「これはなかなか強い道具で壊(こわ)したと見える」「先生、強い道具でとおっしゃっても、それを見ていた人間の話によると、道具はおろか、現場(げんじょう)には犬一匹いなかったそうです」「何をいうのだ...
海野十三 「○○獣」
...聖徳太子が法隆寺の建築其他に於て成し遂げられた大陸分子の濾過(ろか)摂取の妙はまだ十分彫刻に於ては現れていない...
高村光太郎 「美の日本的源泉」
...当人が一向神経に病んでいないところから...
谷崎潤一郎 「細雪」
...二三年来生理的に夫たる資格を失いかけているところから...
谷崎潤一郎 「少将滋幹の母」
...小野のところから訊いて来たら...
徳田秋声 「新世帯」
...朝日の光りが父の姿を後ろから輝らしていた...
豊島与志雄 「楠の話」
...女であり、酔っぱらいであることによって、こちらが譲歩して、あれほど世話を焼かせているのに、ようやく醒(さ)めて、独(ひと)り歩きができるようになれば、お礼はおろか、挨拶の一言もなくして、行きたいところへ行ってしまう...
中里介山 「大菩薩峠」
...一生懸命手習をして居ましたよ」後ろから斯(か)う言ふのは小僧の常吉でした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...あぶないと思っても、飛びつかずにいられないような貧乏もあるものですから」秋川は、いつもの思いの深い目つきになって、「あなたは、貧乏どころか、たいへんなお金持なのかもしれません」と宥(なだ)めるように言った...
久生十蘭 「あなたも私も」
...子供のころから私はおとなしくて情けぶかい性質で知られていた...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「黒猫」
...そして一人がふところから白いボオルを取り出した...
堀辰雄 「繪はがき」
...痴(おろか)さを...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...女房らは古いころからの源氏との交渉のあったある場面場面のおもしろかったこと...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...かれは危ないものをうしろから抱きとめるように...
室生犀星 「みずうみ」
...なるほど自分も夢殿村をあれほど恐れたところから考えても...
横光利一 「馬車」
...それらの鹵獲品(ろかくひん)はみな先に城内へ搬入させ...
吉川英治 「三国志」
...髪にも色気狂いのような釵子(さいし)やら簪(かんざし)やら挿して、亭主はおろか、股旅(またたび)でも、呑み助の暴れン坊でも、まちがえばちょいと抓(つま)んで抛(ほう)り出すなどお茶の子だといわれているこのおばさんにしてさえ、しんそこは、やはり女であったらしい...
吉川英治 「新・水滸伝」
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