...日に四度(よたび)色の変る牡丹(ぼたん)を庭に植えさせるやら...
芥川龍之介 「杜子春」
...彦火々出見命様(ひこほほでみのみことさま)と豐玉姫様(とよたまひめさま)は...
浅野和三郎 「霊界通信 小桜姫物語」
...いよいよただごとではなかった...
海野十三 「恐竜島」
...弱竹(なよたけ)の弱々しい頼他的根性から来たのである...
大隈重信 「夫婦共稼ぎと女子の学問」
...老爺は、びしょ濡れになって、よたよた走り、ううむ、ううむと苦しげに呻(うめ)くのである...
太宰治 「善蔵を思う」
...夜になるとお宮のわきの坊主の木へ怪鴟(よたか)が二羽もきてぐわっぐわっと喉を鳴らしながら闇のなかを漁(あさ)りまわる...
中勘助 「島守」
...いいところで、またごまかして、今度は高札場の石垣の横に潜み直していると、井戸側から出たよた者は、がんりきありとは全く知らないらしく、這い出して来て、前後左右を見廻し、ホッと一息ついたのは、つまりこの点に於ては御同病――いましがた、立って行った御用提灯、打割羽織の目を忍ぶために、自分が柳の木の蔭で平べったくなっていると共に、このよた者は、井戸側の蔭に這いつくばって、その目を避けていたのだ...
中里介山 「大菩薩峠」
...その指の恰好(かっこう)はそりゃ何だ」よたとんが阿弥陀様のするような変な形をしていた指先を...
中里介山 「大菩薩峠」
...丁馬、安直、デモ倉、プロ亀、どぶ川、金茶、大根おろし、かき下ろし、よた頓、それらの輩(やから)は眼中に置かずとしても、河太郎の一派が大阪で手ぐすね引いて待構えている...
中里介山 「大菩薩峠」
......
萩原朔太郎 「宿醉」
...与太者(よたもん)風体であることが認められた...
火野葦平 「花と龍」
...トラックは開墾地(かいこんち)の間を縫っている曲折の多い山道を濛々(もうもう)たる土煙をあげよたよたと走った...
火野葦平 「糞尿譚」
...酒蒸桶(さかをけ)が往来をよたよた蠢めいてゐるといつた恰好だつた...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...遠くの谷で夜鷹(よたか)が不気味にギョギョギョといって啼(な)き出した...
堀辰雄 「朴の咲く頃」
...その与党(よたう)などの事は...
森鴎外 「大塩平八郎」
...道傍(みちばた)によたか蕎麦(そば)が荷をおろして...
山本周五郎 「五瓣の椿」
...材木のはなを担(かつ)いでよたよた歩いていたが...
吉川英治 「新書太閤記」
...歴任(れきにん)の衣冠魚帯(いくわんぎよたい)を(うづ)め...
吉川英治 「梅里先生行状記」
便利!手書き漢字入力検索