...それが何かたくらみがあるかのように妙によそよそしいのが気に食わなくて...
梅崎春生 「風宴」
...「三四日のうちに出發する積りです」「さうかそれぢや今晩飯を食つて行き給へ」「はい有難うございますが少し急ぎますから」「さうか」と何となくよそよそしい...
高濱虚子 「俳諧師」
...よそよそしいという程でもないが...
太宰治 「惜別」
...よそよそしい挨拶をしてから...
豊島与志雄 「潮風」
...何だかこう冷たいよそよそしい態度をなすって...
豊島与志雄 「千代次の驚き」
...よそよそしいところがあるが...
久生十蘭 「あなたも私も」
...その平和がいかによそよそしいものであろうとも...
堀辰雄 「菜穂子」
...私がいままではあんなにも美しく、まるで一つの大きな貝殻のように思いなしていた、その海べの村が、いまは私の目に何んと見すぼらしく、狭苦しく見えることよ!嘗(かつ)てはあんなにもあどけなく思っていた私の昔の恋人の、いまは何んと私の目には、一箇の、よそよそしい、偏屈な娘としてのみ映ることよ!……それから去年よりずっと顔色も悪くなり、痩(や)せこけている私の競争者を見た時は、私はなんだか気の毒な気さえしだした...
堀辰雄 「麦藁帽子」
...私がいままではあんなにも美しく、まるで一つの大きな貝殼のやうに思ひなしてゐた、その海べの村が、いまは私の目に何んと見すぼらしく、狹苦しく見えることよ! 嘗てはあんなにもあどけなく思つてゐた私の昔の戀人の、いまは何んと私の目には、一箇の、よそよそしい、偏屈な娘としてのみ映ることよ! ……それから去年よりずつと顏色も惡くなり、痩せこけてゐる私の競爭者を見た時は、私はなんだか氣の毒な氣さへしだした...
堀辰雄 「麥藁帽子」
...よそよそしいとか言う者もいます...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「煉獄」
...たがいによそよそしい様子で...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ヴェニスに死す」
...こんなよそよそしいお扱いはなさらないで...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...よそよそしい態度をおとりになり...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...こんなおりのひとびとの顔には一種よそよそしいような...
矢田津世子 「凍雲」
...よそよそしい色を帯びていた...
山本周五郎 「その木戸を通って」
...態度は冷たくよそよそしいものになった...
山本周五郎 「日本婦道記」
...よそよそしい顔をして去っていった...
山本周五郎 「柳橋物語」
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