...それが何かたくらみがあるかのように妙によそよそしいのが気に食わなくて...
梅崎春生 「風宴」
...お客を充分みくびった顔をしてよそよそしい世辞笑いをしながらお酌(しゃく)をして廻(まわ)った...
相馬泰三 「六月」
...「三四日のうちに出發する積りです」「さうかそれぢや今晩飯を食つて行き給へ」「はい有難うございますが少し急ぎますから」「さうか」と何となくよそよそしい...
高濱虚子 「俳諧師」
...少しよそよそしい口調だった...
太宰治 「故郷」
...よそよそしい叮嚀なお辞儀なんかするひとじゃないんだ...
太宰治 「パンドラの匣」
...彼女のうちには何かよそよそしい落ち着かないものがあった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...何だかこう冷たいよそよそしい態度をなすって...
豊島与志雄 「千代次の驚き」
...言葉争いをしたりよそよそしい言葉使いをしたりすること...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...彼女はその形式的なよそよそしいところを暗(あん)に嫌(きら)っていた...
夏目漱石 「明暗」
...死ぬ時には誰も苦にすると見えますね」と寒月君がよそよそしい格言をのべる...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...よそよそしい事物...
ライネル・マリア・リルケ Rainer Maria Rilke 堀辰雄訳 「ドゥイノ悲歌」
...そんなよそよそしいことを臆面もなく呟いで母におもねつた...
牧野信一 「鏡地獄」
...眼の前の父の姿がよそよそしい遠いものに感じられるのはどういう訳かしら...
矢田津世子 「父」
...こんなおりのひとびとの顔には一種よそよそしいような...
矢田津世子 「凍雲」
...冷たくよそよそしい感じであった...
山本周五郎 「古今集巻之五」
...よそよそしい色を帯びていた...
山本周五郎 「その木戸を通って」
...よそよそしい顔をして去っていった...
山本周五郎 「柳橋物語」
...よそよそしい女の返辞が奥の方でするばかりで...
吉川英治 「江戸三国志」
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