...寒さを よける 外套も 無く...
岩野泡鳴 「札幌の印象」
...渠自身の怪しいと思つたところをよける樣にして驅けた...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...思わずEのそばから身をよけるようにした...
江戸川乱歩 「影男」
...(はらゝご)の生化(せいくわ)するを漁師(れふし)のことばにはやけるともみよけるともいふ...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...そのたびごとに探偵は想わずそれをよける様な腰付(こしつき)になりながらピョコリと飛上っていた...
チェスタートン Chesterton 直木三十五訳 「作男・ゴーの名誉」
...警笛を鳴らしても爺さんは知らぬ顔で一向によける意志はないようである...
寺田寅彦 「KからQまで」
...「これは人がよけるようにつけてるんですよ...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...人がよけるように?」フォーシュルヴァン老人は妙な瞬(まばたき)をした...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...日射しをよけるため片手を眼の上に挙げ...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「流刑地で」
...霧の帯は部分的だったので広い大通りではよけることができた...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「四日闇夜」
...この二枚の小さな縦板は汽車をよける為(ため)のだな...
宮沢賢治 「山地の稜」
...爆弾をよけるために掘った横穴だとか...
三好十郎 「冒した者」
...(マリティアリス)あの放たれた獣の狂暴をよけるために見物人の前に張りめぐらされた網もまた金の糸で編まれていた...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...水をぶっかければすばやく脇へよけるが...
山本周五郎 「季節のない街」
...そうじゃあねえんだ」栄二はさぶの言葉から身をよけるように云った...
山本周五郎 「さぶ」
...それでも縁側へあがれば雨をよけることはできた...
山本周五郎 「その木戸を通って」
...ぐんにゃりとして身をよけるだけです...
吉川英治 「江戸三国志」
...「あっ――」身をよけるまに...
吉川英治 「親鸞」
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