...奥から覗(のぞ)く赤い半襟がよく似合う...
海野十三 「奇賊悲願」
...どうぞよろしく」イートン・クロップのお河童頭(かっぱあたま)がよく似合う子だった...
海野十三 「西湖の屍人」
...いちばんよく似合うって...
江戸川乱歩 「宇宙怪人」
...洋装がしっくりとよく似合う処など...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「黒猫十三」
...サビガリさんが、よく似合う...
太宰治 「俗天使」
...あの白衣がよく似合う...
太宰治 「パンドラの匣」
...元来禁欲僧(そう)じみた風貌(ふうぼう)の彼にはよく似合う刈(か)りたての頭をして...
田中英光 「オリンポスの果実」
...大口等も実によく似合う...
谷崎潤一郎 「陰翳礼讃」
...「ははは、よく似合うぞ、そうしてるところを、あのひとに見せたいものだ...
豊島与志雄 「画舫」
...よく似合う」と白い紋をことさら注意してながめている...
夏目漱石 「三四郎」
...その黒い縞の方もよく似合うじゃありませんか...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...黒ちりめんの羽織のよく似合う...
長谷川時雨 「一世お鯉」
...青年によく似合う着物は他にないのですから...
林芙美子 「着物雑考」
...銀杏返(いちょうがえし)のよく似合うほんとに可愛い娘だった...
林芙美子 「新版 放浪記」
...それがまたよく似合うことといったら燕尾服を着たデイトリッヒなどなかなか及びもつくものではない...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...こうした服装(みなり)のほうが年相応によく似合うので...
プーシキン Alexander S Pushkin 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...ネビイブリュウの服色のよく似合うのもいつもと変らぬ千鶴子だったが...
横光利一 「旅愁」
...思わず釣り込まれて、馬春堂も、「よく似合うな、そうしていると、路考とか伝九郎とかいう役者絵のようだ」「じゃあ外を歩いていても、男に見えるわね」「だがその膝行袴(たっつけ)が少し変だよ、それじゃ第一、草履穿(ぞうりば)きでは恰好(かっこう)がつかない」そう言われるとお蝶も気がついて、またその上に並の平袴を二重に穿(は)いて、「これならいいでしょう、スラリとして――」「ウム、それならばどう見ても、旗本の御次男が、夜遊びにでも行くようだ」「じゃ先生、ちょッと行って来ますから、大人(おとな)しく家に待っていらっしゃいネ」「おい、おい、お蝶さんや」呼び止めるまに、すっと格子の音がして、お蝶は変ったその姿のままで、宵暗(よいやみ)の露地へ出て行った様子です...
吉川英治 「江戸三国志」
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