...がう/\と戸障子(としやうじ)をゆする風(かぜ)がざツと屋(や)の棟(むね)を拂(はら)つて...
泉鏡太郎 「十六夜」
...体をゆするくせも...
伊藤野枝 「妾の会つた男の人々(野依秀一、中村弧月印象録)」
...小さな窓から家の内まで入つて來て鈴のついた納簾の紐をゆする...
心猿 「荷風翁の發句」
...娘の身代金として宝石をゆするという手には...
江戸川乱歩 「黒蜥蜴」
...富豪をゆする時は社会改革を以て名とすべし...
永井荷風 「偏奇館漫録」
...それは酒料(さかて)をゆするくらいのものだろう...
中里介山 「大菩薩峠」
...竹はうるさげにさらさら身をゆする...
長塚節 「太十と其犬」
...その響きは胸に痛みをおぼえさせるのだった――少なくとも一瞬のあいだは胸をゆするような鐘の音であった...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...それから彼は――こっそり芸人の身体を少しゆするので...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「断食芸人」
...梢をゆする秋風の外に...
樋口一葉 「琴の音」
...大きな身体をゆするようにして...
久生十蘭 「キャラコさん」
...「ゆするつもりか...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「諜報部秘話」
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松本たかし 「松本たかし句集」
...そのひとはまた美しい髪をゆするようにして軽い笑を口辺に浮べて黙っている...
宮本百合子 「女の歴史」
...あの人を枷(かせ)にして津ノ正から金をゆするつもりになった...
山本周五郎 「ひとでなし」
...ゆする相手が破産をしたり...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...鉄の鎖をゆする蝉(せみ)...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
...あらしの吠えに似たようなものが夜をゆする...
吉川英治 「私本太平記」
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