...限りないゆかしさを感じるのか...
芥川龍之介 「大川の水」
...何らのゆかしさも感ずることができなかった...
相馬泰三 「六月」
...その奥ゆかしさが私をまねいて...
太宰治 「狂言の神」
...左近将監などとは雲泥の相違のおくゆかしさといわなければなりません...
橘外男 「亡霊怪猫屋敷」
...やはり日本伝統的のゆかしさがないことはない...
種田山頭火 「行乞記」
...人々にそれに対する一種のゆかしさを感ぜしめ...
津田左右吉 「建国の事情と万世一系の思想」
...無条件にうやまうのが人間の奥ゆかしさだ...
中里介山 「大菩薩峠」
...女史は淡い悲しみとゆかしさを抱いていたのであろう...
長谷川時雨 「樋口一葉」
...ゆかしさのいと堪(た)へがたければ...
樋口一葉 「すゞろごと」
...その奥ゆかしさの香る女に違いあるまい...
藤野古白 藤井英男訳 「人柱築島由来」
...つゝじ咲(さい)て石うつしたる嬉しさよ更衣(ころもがへ)八瀬(やせ)の里人ゆかしさよ顔白き子のうれしさよ枕蚊帳(まくらがや)五月雨(さつきあめ)大井越えたるかしこさよ夏川を越す嬉しさよ手に草履小鳥来る音嬉しさよ板庇(いたびさし)鋸(のこぎり)の音貧しさよ夜半の冬のごときこれなり...
正岡子規 「俳人蕪村」
...つゝじ咲て石うつしたる嬉しさよ更衣八瀬(やせ)の里人ゆかしさよ顔白き子のうれしさよ枕蚊帳五月雨の大井越えたるかしこさよ夏川を越す嬉しさよ手に草履小鳥来る音嬉しさよ板庇(いたびさし)鋸(のこぎり)の音貧しさよ夜半(よわ)の冬の如きこれなり...
正岡子規 「俳人蕪村」
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三好達治 「駱駝の瘤にまたがつて」
...美しい梅の半ば開いた花を朝の光に見るような奥ゆかしさを見せて微笑しているのを大臣は満足して見た...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...強いのみでなく、にほはしさ、ゆかしさ、潔さ、さうした數々な武士の奧ふかい心美の燦きを私は十郎左のすがたに觀る...
吉川英治 「折々の記」
...武門のゆかしさと申すものではあるまいか」と...
吉川英治 「新書太閤記」
...気品のたかさゆかしさ...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
...奥ゆかしさを欠いたものとして感ぜられるようになるであろう...
和辻哲郎 「藤村の個性」
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