...ましてや座敷に続く芝生(しばふ)のはずれの石垣(いしがき)には海の波が来て静かに音を立てていた...
有島武郎 「或る女」
...その不足を補ふインバネスや座蒲團を載せてある床を...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...贅沢(ぜいたく)な長椅子や座蒲団(クッション)や卓子(テエブル)なぞがいかにも王子の応接間らしい豪奢(ごうしゃ)な飾り付けを見せていたが...
橘外男 「ナリン殿下への回想」
...こんな所にこんな庭や座敷があったのかと思って幸子は暫(しばら)く眺(なが)めていたが...
谷崎潤一郎 「細雪」
...若しや座敷の方へ行ったら信一に会えるか知らんと思い...
谷崎潤一郎 「少年」
...火鉢や座蒲団もきちんとならべられた...
徳田秋声 「新世帯」
...この場合丁度楼主や座長のようなもので...
戸坂潤 「社会時評」
...帳場や座敷の手伝いをしていたということだが...
豊島与志雄 「朝やけ」
...明月や座頭(ざとう)の妻の泣く夜かな...
中里介山 「大菩薩峠」
...いつぞや座敷(ざしき)を明けておいても無駄(むだ)だから...
夏目漱石 「坊っちゃん」
...即興詩や座興歌と同じく...
萩原朔太郎 「郷愁の詩人 与謝蕪村」
...自分の家のようにしてそこの二階から寄席や座敷へとかよっていたのだった...
正岡容 「小説 圓朝」
...蜜柑の皮や下足札や座蒲団を投(ほう)りつけられることもなく...
正岡容 「寄席」
...そこからは廊下や座敷で動いている人間のいろんな姿を見ることが出来た...
宮本百合子 「犬三態」
...赤岩さんが文筆家や座談会出席者になる代りに...
三好十郎 「恐怖の季節」
...=楽屋の中では定九郎の仲蔵や座長らしい大石役者や...
山中貞雄 「中村仲蔵」
...蓆(むしろ)や座ぶとん...
吉川英治 「江戸三国志」
...勅と聞くや座容をただし...
吉川英治 「私本太平記」
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