...同情において優れるためややヨブの心を柔(やわら)ぐるにおいて成功する...
内村鑑三 「ヨブ記講演」
...働くのが好きなのよ」波子は東北出身の女工が仕事着として身につけているもんぺやわっぱ(上っぱり)を自分で縫って作った...
高見順 「いやな感じ」
...どうかてまえに免じてお赦(ゆる)しくださいますように」松山は態度をやわらげた...
田中貢太郎 「春心」
...軟(やわらか)なその若葉は吹き裂(さか)れて路(みち)の面(おもて)に散乱している...
永井荷風 「つゆのあとさき」
...それから和(やわ)らかさを持っている人であることは疑うまでもないほどです...
中里介山 「大菩薩峠」
...そういう和(やわ)らいだ気持になることが自分を救います...
中里介山 「大菩薩峠」
...何か一寸(ちょっと)した表情の和(やわ)らぎといった風のものがあらわれた...
中島敦 「虎狩」
...勘次(かんじ)は竹(たけ)の葉(は)を以(もつ)て茶碗(ちやわん)の水(みづ)を三度(ど)掻(か)き廻(まは)してそつと手(て)を放(はな)した...
長塚節 「土」
...頬から顎(あご)を包む弧線(こせん)は春のように軟(やわらか)かった...
夏目漱石 「満韓ところどころ」
...なんともいえないやわらかみがあって...
野村胡堂 「胡堂百話」
...ろくに顏も見せませんが」「もう少し調べなきやわかるまいよ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...男の布団へやわやわと重しになるのでした...
野村胡堂 「芳年写生帖」
...……いややわ」久我が...
久生十蘭 「金狼」
...自分の胸にいささかでも恋愛を感じ得るやわらかな情緒の残っているうちに...
久生十蘭 「黒い手帳」
...もはやわたしの素性(すじょう)を告(つ)げたり...
マロ Malot 楠山正雄訳 「家なき子」
...やわらかい寝巻を着せていながら...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...そりやわたしだつて嫌ひは嫌ひさ...
室生犀星 「蒼白き巣窟」
...哀れやわれは恋のために知覚を失う...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
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