...始(はじめ)は口一つ利(き)かずにいてやる...
芥川龍之介 「百合」
...クサカはそれをやる気になって...
レオニイド・アンドレイエフ Leonid Andrejew 森鴎外訳 「犬」
...何(なん)とも以(もつ)て遣瀬(やるせ)がない...
泉鏡太郎 「大阪まで」
...俺は彼らのために、一人でやるよ、やるとも……」それにしても今や容易ならぬ事情に村それ自身が、および彼自身がまた、乗り上げてしまっていることがようやく解ってきた...
犬田卯 「瘤」
...やるなァ!」と鍛冶屋の大将は頭をふった...
海野十三 「空襲警報」
...映画界にいたたまれないようにしてやる...
江戸川乱歩 「月と手袋」
...さうすれば今にあの船頭を暗いところへ入れてやるのだと言ひつゝ...
鈴木三重吉 「赤い鳥」
...何年か見ずにゐた者同士だけがやるやうな並外れて馴れ馴れしい様子だつた...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...自分の席へ出る噺家に箔をつけるといふ積りで席亭がやるのです...
談洲楼燕枝(二代) 「燕枝芸談」
...切符をやるような相手が見つからなかった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...「吾嬬(あがつま)はや」とやるせなき英雄的感傷を吐かれて以来...
中里介山 「大菩薩峠」
...一同に特賞をやるから部屋へ来れと言って...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...巧みに其奴を煽てゝやるんだ...
牧野信一 「「悪」の同意語」
...彼柳丸には稚拙な笑い絵を描いては仲間に無料でくれてやる道楽があって...
正岡容 「艶色落語講談鑑賞」
...味方の役に立てば侍にしてやる...
山本周五郎 「風流太平記」
...浅き水に舟をやるの象(かたち)――君子徳を養うの意(こころ)というところだ...
吉川英治 「江戸三国志」
...いくらだって持たしてやるから...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「にんじん」
...いつかとうさまの入つしやる時...
若松賎子 「鼻で鱒を釣つた話(実事)」
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