...芥子(けし)の花が死落(しにお)ち生木(なまき)の棺(くわん)に裂罅(ひび)の入(い)る夏の空気のなやましさ...
石川啄木 「心の姿の研究」
...ゆふべの揺椅子のなやましさに...
大手拓次 「藍色の蟇」
...あしきともがらよされどわが心を狂ほしむるはむしろかかるおろかしきなやましさなり声は又も来る...
高村光太郎 「智恵子抄」
...而もそれが案外何等のやましさを伴わずにだ...
戸坂潤 「認識論とは何か」
...少しも心にやましさを感じはしなかった...
豊島与志雄 「或る男の手記」
...心のやましさを感じている人間の自然として...
直木三十五 「南国太平記」
...やましさもありませんでした...
野村胡堂 「礫心中」
...立派なお役人になつてゆくといううらやましさ...
浜尾四郎 「殺人鬼」
...それでもってあんたの気持ちのやましさを取り除ける...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...物(もの)ごヽろ知(し)るにつけて親(おや)といへば二人(ふたり)ある他人(ひと)のさまの羨(うら)やましさに...
樋口一葉 「經つくゑ」
...我れも真似しぬうらやましさに」不思議に啄木の心境が思い出される...
平林初之輔 「動物園の一夜」
...傍で野村君がうらやましさうな顏をして見てゐたので...
堀辰雄 「七つの手紙」
...青木さんとゆつくりお話が出来て結構なこと!」妹がうらやましさうに...
牧野信一 「ダイアナの馬」
...しかもそのくせ良心のやましさにむしばまれて...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トリスタン」
...柔(やさ)しい陰影になやましさを添い...
三上於兎吉 「艶容万年若衆」
...このやましさはないはずである...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...心にやましさがないからだ...
山本周五郎 「落葉の隣り」
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若山牧水 「樹木とその葉」
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