...此の時の父のやさしさは子供心にもふかく肝(きも)に応(こた)えたものでありました...
鷹野つぎ 「虫干し」
...しかし一種のやさしさをこめて...
壺井栄 「二十四の瞳」
...やさしさをこめて...
フョードル・ドストエフスキー 神西清訳 「百姓マレイ」
...いかにもりっぱな親切とやさしさとを籠(こ)めて彼女を眺めてやった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...どこかやさしさうなところがあります...
豊島与志雄 「スミトラ物語」
...小猫のやさしさがなくなるように消え失せてしまい...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...虎(とら)のようなやさしさで僕をながめ...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...「それが――」「新参者に、不調法は、ままあることじゃ」お由羅は、こう云いすてて歩み出しながら「深雪、よく、上の人の申しつけを聞いて、叱られぬようにな」深雪は、袖へ顔を当てて、お由羅を刺そうとして入込んだ気持などを、少しも感ぜずに、そのやさしさに、泣いていた...
直木三十五 「南国太平記」
...いつものお由羅のやさしさが消えて...
直木三十五 「南国太平記」
...わが胸よりほとばしり出る呼吸(いき)づかひ乙女の汚れなき吐息に打まじりてその悲しさはその心にひとしくそのやさしさはその響に同じく悩める身にのみ唯あきらかに聞えあきらかに通ずる無言の声...
永井壮吉 「偏奇館吟草」
...すると此の子のやさしさはその母親の驚愕に...
ジャン・ニコラ・アルチュール・ランボー Jean Nicolas Arthur Rimbaud 中原中也訳 「ランボオ詩集」
...やさしさ籠めて愚痴を呟き...
ジャン・ニコラ・アルチュール・ランボー Jean Nicolas Arthur Rimbaud 中原中也訳 「ランボオ詩集」
...舎弟を見るようなやさしさをこめてそう云った...
本庄陸男 「石狩川」
...あの物やさしさの比ではありませんでした...
三上於兎吉 「艶容万年若衆」
...そういうものがやさしさと思われているが...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...やはりそういう厳しいやさしさを脈々と感じました...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...性格の良さとやさしさであったのです...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...憎み切れぬ程なやさしさに...
吉川英治 「私本太平記」
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