...やさしい竹だと云ふ気がする...
芥川龍之介 「京都日記」
...斎藤のは如何にもやさしい所があるじゃありませんか...
江戸川乱歩 「心理試験」
...全くやさしい芥川がゐてくれたそのお蔭である...
小穴隆一 「二つの繪」
...自分と同じくらい弱いやさしい温かい人たちの中でだけ生活して行ける身分の人は...
太宰治 「女生徒」
...眼にはやさしい表情があった...
田山花袋 「田舎教師」
...古代インドのバラモン教徒の寂しいやさしい思想を...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...悲しげに微笑みかけてくれるやさしい姿だった...
豊島与志雄 「反抗」
...赤シャツのようなやさしいのと...
夏目漱石 「坊っちゃん」
...あなたはやさしい愛情というものをもたず...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...人間にでもものをいうようにやさしい言葉をかけながら...
久生十蘭 「海豹島」
...潤いのある眼、天鵞絨のような眼、砂糖のような眼、まだその上に一体どんな眼がないというのだ! きつい眼に、やさしい眼、うっとりした眼、それから誰かが言ったように婀娜っぽい眼、婀娜っぽくはないが、婀娜っぽい以上にすごい眼――こいつが男の胸に触れたら、まるで琴線に弓が触れたように高鳴るのだ...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...カナリヤはやさしいベスの手で...
ルイザ・メイ・オルコット L. M. Alcott 水谷まさる訳 「若草物語」
...すると、狐はやさしい、やさしい声を出して、かううたひました...
宮原晃一郎 「幸坊の猫と鶏」
...他のどんな用に供せられてもあんなにやさしいのに...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...おちついたやさしいもの云いが幼い頃からの特徴で...
山本周五郎 「落ち梅記」
...いちどだってそんなやさしいことを云ってくれたためしはなかったわ...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...彼女のやさしい親切に甘えて...
吉川英治 「宮本武蔵」
...でもシンデレラはやさしい子だったので...
アンドルー・ラング再話 Andrew Lang 大久保ゆう訳 「シンデレラ」
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