...火鉢の火が師走の夜風に煽られていれば黙って薬缶(やかん)をかけておく...
相馬愛蔵、相馬黒光 「一商人として」
...薬罐(やかん)のたぎる音も急須(きゅうす)のシュンシュンいう音も子供たちのさけびもわたしをあやさない...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...薬罐(やかん)が煮たつのも聞こえ...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...生きているのをそのまま薬鑵(やかん)の熱湯に投げ込めばそれでよかった...
太宰治 「惜別」
...二階い上って大急ぎで箪笥(たんす)の中から揃(そろ)いの着物や何やかんやと...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...下げてきた鋼(あか)のやかんに一杯雪をつめて戻ってくると...
豊島与志雄 「幻の園」
...つい寝ていた親爺の薬鑵頭(やかんあたま)を蹴飛ばしちまいましてね...
中里介山 「大菩薩峠」
...土間では一斗も入りそうな薬鑵(やかん)のつるされた炉の周囲に...
中里介山 「大菩薩峠」
...薬缶(やかん)や土鍋(どなべ)類とは別にして...
中里介山 「大菩薩峠」
...夜間(やかん)客(きやく)に襲(おそ)はれ付(つ)けない夫婦(ふうふ)は...
夏目漱石 「門」
...座員の一人は紫色の瀬戸ひきの薬罐(やかん)をさげていった...
長谷川時雨 「松井須磨子」
...瀬戸引きのやかんをかける...
林芙美子 「新版 放浪記」
...りよはやかんの蓋をつまみあげて...
林芙美子 「下町」
...七輪もやかんも長靴もそのまゝで...
林芙美子 「下町」
...何をともなく目守(みつめ)たまま暫(しば)らくは唯茫然(ぼんやり)……不図手近かに在ッた薬鑵(やかん)の白湯(さゆ)を茶碗(ちゃわん)に汲取(くみと)りて...
二葉亭四迷 「浮雲」
...」と火鉢の薬鑵(やかん)を一寸(ちょっと)取って見て...
二葉亭四迷 「平凡」
...そのうちにお母さんはお鍋と、おやかんと、フライパンを火にかけて、お庭へ出てゆきました...
村山籌子 「お鍋 と おやかん と フライパン の けんくわ」
...お鍋とおやかんとフライパンを火から引きずり下しました...
村山籌子 「お鍋 と おやかん と フライパン の けんくわ」
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