...なんともはや……」この静かな挨拶に...
海野十三 「雷」
...それゆえ今日ではもはやどこの国でも大学にこの名称の学科の設けてあるところはない...
丘浅次郎 「誤解せられたる生物学」
...肉を離れて分解した元子はもはや「我れ」ではない...
寺田寅彦 「ルクレチウスと科学」
...方法はもはや研究方法でもなく又学問構成でもなくして...
戸坂潤 「科学方法論」
...もはや単にある程度に発達した処の...
戸坂潤 「思想としての文学」
...それはもはや漱石自身の文化的伝統とは必ずしも関係のない現象ともなる...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...そこではもはや、社会の公式儀礼が必ずしも絶対的であるとは限らない...
戸坂潤 「一九三七年を送る日本」
...もはや身の破滅だと思った時でさえ...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...むしろ「知識」とは、流れている時間を、ふりかえって、記憶として、固定してみる立場であって、もはや、死んだ時間である、ちょうど、人間をばらばらにして解剖する時に、もはや、それは屍体を取り扱う(ポスト・モルテム)ように、味気ないものであり、こわばった影の世界にしかすぎないと、考えられるのである...
中井正一 「美学入門」
...もはやお寺へ逃げ込んだ時のように...
中里介山 「大菩薩峠」
...もはや天子に見(まみ)ゆべき面目はない...
中島敦 「李陵」
...して自動車はもはや贅沢品(ぜいたくひん)ではない...
新渡戸稲造 「自警録」
...もはや今宵ひと夜しか...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...これはもはや陶器であるよりも...
室生犀星 「陶古の女人」
...それを御覧になった前の奥様はフンガイされまいことか、土けむりを蹴立てて怒鳴り込まれましたが、もはやアト、ノ、マツリでした...
夢野久作 「奥様探偵術」
...あなたは最早(もはや)...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...もはやこの辺でお引揚げになっては...
吉川英治 「三国志」
...「なんともはや面目次第もございません...
吉川英治 「新・水滸伝」
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