...そつと物陰(ものかげ)から覗いて見ると必ず陰々として靈狐の姿が...
芥川龍之介 「地獄變」
...ものかげに隠れていたろう...
泉鏡花 「悪獣篇」
...「物影(ものかげ)」の亡骸(なきがら)守るわが「願(ぐわん)」の通夜(つや)を思へば...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...ものかげでひとり歯をくいしばった...
海野十三 「火星兵団」
...甲板のものかげから...
海野十三 「火薬船」
...雑草園のものかげに...
海野十三 「火薬船」
...ものかげに身をかくして...
江戸川乱歩 「仮面の恐怖王」
...それから、地面をはうようにしてランチに近づき、パッとその甲板(かんぱん)にとびのると、すばやく、ものかげに、姿をかくしました...
江戸川乱歩 「探偵少年」
...ものかげの夜の鳥のやうに...
大手拓次 「藍色の蟇」
...物(ものかげ)へ退(さが)る...
シェークスピヤ William Shakespeare 坪内逍遙訳 「ロミオとヂュリエット」
...驚怖(きやうふ)の餘(あま)り物陰(ものかげ)に凝然(ぢつ)と潜伏(せんぷく)して居(ゐ)た鷄(とり)は次(つぎ)の朝(あさ)漸(やうや)く他(た)の鷄(とり)の群(むれ)に交(まじ)つて歩(ある)いたけれど幾(いく)らかまだ跛足(びつこ)曳(ひ)いて居(ゐ)た...
長塚節 「土」
...物陰(ものかげ)に一夜(や)保(たも)つてゆつくりした雪(ゆき)が慌(あわ)てゝ溶(と)けた...
長塚節 「土」
......
三好達治 「故郷の花」
...しばらく物蔭(ものかげ)に隠れてお聞きしていたいと思うが...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...「や、や? ……」立ちどまっていると、ものかげから、ひとりの男、すがたは見せずに、「お館(やかた)さま」と、声をかけた...
吉川英治 「神州天馬侠」
...ものかげからジイッと飽(あ)かずに見ていると...
吉川英治 「神州天馬侠」
...物陰(ものかげ)から躍り出て...
吉川英治 「日本名婦伝」
...物蔭(ものかげ)から現われ出ようというのだ...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「にんじん」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??