...園にはもどかしいほどに...
有島武郎 「星座」
...實にもどかしいもので...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...なぜ名前だけでも聞いて置かなかつたらうと思ふともどかしい...
鈴木三重吉 「赤い鳥」
...もどかしいものか...
太宰治 「水仙」
...どこで鳴いているのか雛蛙(かわず)の鳴く音がもどかしいほど懐(なつ)かしく聴えてくる...
近松秋江 「黒髪」
...自分も坐る間ももどかしいといったふうで...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...もどかしい思いのうちに...
豊島与志雄 「野ざらし」
...もどかしいことはこの上なしですけれども...
中里介山 「大菩薩峠」
...少々もどかしいと云う眼つきで...
夏目漱石 「坑夫」
...その恢復へのもどかしいような一歩一歩は...
堀辰雄 「風立ちぬ」
...お前が滿足するまでお前を愛して行く! 時にはもどかしいやうな事があるかも知れないけれど...
水野仙子 「道」
...正四郎にとってはもどかしいほど長く...
山本周五郎 「その木戸を通って」
...見る人ごとに顔を知らぬもどかしい感じがつづいた...
横光利一 「旅愁」
...踏み心地に形のつかぬもどかしいもののつき纏う感じがあった...
横光利一 「旅愁」
...帰らぬ奥の客がもどかしい...
吉川英治 「新書太閤記」
...もどかしいのであった...
吉川英治 「親鸞」
...草鞋(わらじ)を解いて上衣(うわぎ)を脱(と)る間さえもどかしいほど酔いが廻っていた...
吉川英治 「宮本武蔵」
...老来なおさらもどかしい幼稚が失せないのに当惑している...
吉川英治 「忘れ残りの記」
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