...どう見直して見てもはっきりした事はもどかしいほどわからなかった...
有島武郎 「或る女」
...園にはもどかしいほどに...
有島武郎 「星座」
...もどかしい程会ひたいのです...
伊藤野枝 「背負ひ切れぬ重荷」
...なぜ名前だけでも聞いて置かなかつたらうと思ふともどかしい...
鈴木三重吉 「赤い鳥」
...もどかしいものか...
太宰治 「水仙」
...どこで鳴いているのか雛蛙(かわず)の鳴く音がもどかしいほど懐(なつ)かしく聴えてくる...
近松秋江 「黒髪」
...そのもどかしい道を進んで行った...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...そのもどかしい一日をおちやんは元気よくお友達と遊んでゐた...
中勘助 「銀の匙」
...都合五人ほどの人が極めて悠々寛々とこちらへ歩いて来るのがもどかしいことの限りです...
中里介山 「大菩薩峠」
...それが何となく齒痒いやうなもどかしいやうな感じがした...
長塚節 「開業醫」
...彼はもどかしい時を過ごした...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...もどかしい気持ちが糸のやうにもつれ...
林芙美子 「浮雲」
...私はものが云へないからもどかしい...
原民喜 「童話」
...頁を繰るのももどかしいようにして...
久生十蘭 「金狼」
...此不明瞭な答弁が頗るもどかしいのであつた...
平出修 「公判」
...その恢復へのもどかしいような一歩一歩は...
堀辰雄 「風立ちぬ」
...帰らぬ奥の客がもどかしい...
吉川英治 「新書太閤記」
...自分で自分がもどかしい...
吉川英治 「新・水滸伝」
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