...もとより葉子はその朝倉地が野獣のような assault に出る事を直覚的に覚悟して...
有島武郎 「或る女」
...君はもとより君の境遇からそれで結構(けっこう)である...
伊藤左千夫 「去年」
...僕等二人はもとより心の底では嬉しいに相違ないけれど...
伊藤左千夫 「野菊の墓」
...はじめの間はもとよりこれといふ事もなく暮してゐられたのであつた...
鈴木三重吉 「桑の実」
...もとより数十年前の旧著なれども...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...その浪子に対するの愛もとより浅きにあらざるを知りつつも...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...理論に――もとより頑迷(がんめい)な理論に...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...父の伊太夫ももとよりそのことを知っていたけれども...
中里介山 「大菩薩峠」
...もとより水呑百姓の痩田一枚もつ身ならぬに...
一葉 「暗夜」
...もとより作者などの知ろう筈はないが...
久生十蘭 「魔都」
...厳格にいえばこれを日本のシュロの名として用いるのはもとより正しくない...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...もとより何も短歌の場合に限つた事情ではないが...
三好達治 「万葉集の恋歌に就て」
...当人はもとより実父も許容した婿を自分だけが認めない態度をとることは...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...もとより民家で用いる普段使(ふだんづか)いである...
柳宗悦 「工藝の道」
...もとより姫路一城は...
吉川英治 「黒田如水」
...もとよりお互いに生死を共に誓った仲だ...
吉川英治 「三国志」
...政治はもとより、われわれ文化人も働きかけて、もっと広い全土にお互いに文化を作用し合って幸福を分け合う、それがきょうの文化の日に思うことである...
吉川英治 「文化の日」
...もとより「物のあはれ」はその領域としては「人の感ずべき限り」を...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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