...もとより古を尚び...
會津八一 「拓本の話」
...さうして、この集にをさめられてゐる小説は、もとより、缺點もあるけれど、その押しも押されもせぬ作品の中にはひるであらう...
宇野浩二 「「鱧の皮 他五篇」解説」
...すでに競争という以上は敵の迷惑のごときはもとより顧みるべきいとまはなく...
丘浅次郎 「人道の正体」
...去るにのぞみ、彼女は、われ/\の努力、それは、もとより、小さな当り前の任務であるにかゝはらず、それを、涙をもつて、ひどく感謝しつゞけました...
鈴木三重吉 「勇士ウ※[#小書き片仮名ヲ]ルター(実話)」
...それから服はもとより...
リチャード・オースティン・フリーマン Richard Austin Freeman 妹尾韶夫訳 「予謀殺人」
...もとより継母の深い心も知らず...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...――もとより、その中に、あんな恐ろしい毒があらうとは、夢にも思ひません」内儀のお絹は、その菓子に毒を仕込んだ者が誰であつたかも忘れて、ひたむきに、菓子を取替へた自分が、お小夜の命を縮(ちゞ)めたやうに思ひ込んでゐるのでせう...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...信濃川鴎もとより侮らず千里の羽を繕ひて飛ぶ大正十三年八月新潟での作...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...もとより政の字の義に限りたることをなすは政府の任なれども...
福沢諭吉 「学問のすすめ」
...もとよりこの語を無造作に置きたるにあらず...
正岡子規 「俳人蕪村」
...もとより幕政の枢機にいる頼胤には...
山本周五郎 「新潮記」
...孤身をご庇護(ひご)のもとに託してからまだ自分の妻子はもとより一族の便りすら何も聞いておりません...
吉川英治 「三国志」
...もとより世のつねの女性ではない...
吉川英治 「私本太平記」
...もとより風評(ふうひょう)甚だよろしくなかった...
吉川英治 「新書太閤記」
...もとより意にもなかった...
吉川英治 「新書太閤記」
...宋江とてももとより木でも竹でもない...
吉川英治 「新・水滸伝」
...このまま退(ひ)くわけにはゆくまい」「もとよりだ...
吉川英治 「宮本武蔵」
...もとより斯んな山の奧で育てられた小娘のことなので...
若山牧水 「姉妹」
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