...参詣の紳士はもとより...
泉鏡花 「貝の穴に河童の居る事」
...恋愛はもとより、ひとの細君を盗むことや、一夜で百円もの遊びをすることや、牢屋へはいることや、それから株を買って千円もうけたり、一万円損したりすることや、人を殺すことや、すべてどんな経験でもひととおりはして置かねばいい作家になれぬものと信じていた...
太宰治 「断崖の錯覚」
...本人はもとより兄弟妻子にも及ぶことになっていたので...
田中貢太郎 「義人の姿」
...もしそれ真に学に志さんとするものはもとより遠く塵寰(じんかん)を脱して世潮の浮沈を度外に置くを要するや言を俟(ま)たざるなり...
津田左右吉 「史論の流行」
...もとより天賦の性能もあろうが...
寺田寅彦 「空想日録」
...(それにもとより...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...もとよりそれを望んでいたルーサンは...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...そう申すにはもとより証拠があってのことです...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...もとよりその画は素人らしく...
マリー・ルイーズ・ド・ラ・ラメー Marie Louise de la Ramee 菊池寛訳 「フランダースの犬」
...もとより無頼漢もあれば...
中里介山 「大菩薩峠」
...消防の設備はもとより完全であったでしょう...
中里介山 「山道」
...もとより先に帰ったわけではなく...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...もとより、井上八千代流の京舞をも出した...
長谷川時雨 「渡りきらぬ橋」
...もとより平常では見られない珍らしいこと...
宮本百合子 「明日の言葉」
...もとより古い大阪は今と違って...
柳宗悦 「手仕事の日本」
...もとよりこの変化は近ごろのものではない...
柳田国男 「こども風土記」
...亀千代に会うことはもとより...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...もとより彼は派遣軍の総司令官である...
吉川英治 「新書太閤記」
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