...丁度猫が鼠をもてあそぶように...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...天をもてあそぶけれども...
岡倉覚三 村岡博訳 「茶の本」
...わたしは子供が指でもてあそぶ木片れのそれにいくらか似た...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...紙風船をもてあそぶ事との道徳的価値の差違いかんといったような事を考えながら...
寺田寅彦 「柿の種」
...扁平な白い錠剤をもてあそぶのは...
豊島与志雄 「或る作家の厄日」
...煙草をもてあそぶことが多くなった...
豊島与志雄 「化生のもの」
...子供がナイフをもてあそぶように女は自分の美をもてあそぶ...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...亡びたるものの美しさよと飽かずもてあそぶ...
永井隆 「ロザリオの鎖」
...ズウズウ弁をもてあそぶタレントは日本人の三分の二を笑わせるとともに三分の一のファンを失っていることに気がつかないのだろうか...
野村胡堂 「胡堂百話」
...ながれるごとき涙にぬれ私はくちびるに血潮をぬるああ なにといふ戀しさなるぞこの青ざめた死靈にすがりつきてもてあそぶ夜風にふかれ猫柳のかげを暗くさまよふよ そは墓場のやさしい歌ごゑです...
萩原朔太郎 「青猫」
...若ければひとり濱邊にうち出でて音(ね)もたてず洋紙を切りてもてあそぶこのやるせなき日のたはむれにかもめどり涯なき地平をすぎ行けり...
萩原朔太郎 「純情小曲集」
...運命のもてあそぶままに西に東にただよって...
マロ Malot 楠山正雄訳 「家なき子」
...掌にもてあそぶ短銃を...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...女中を相手に大言壯語をもてあそぶのは野呂の好むところだつた...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...大人は言葉をもてあそぶ」と...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...ばら銭をもてあそぶ...
山中貞雄 「森の石松」
...孤独をもてあそぶかのように...
吉川英治 「私本太平記」
...お米をもてあそぶ宅助であった...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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