...絹糸のような髪の毛をもてあそぶ事を思うと葉子の胸はわれにもなくただわくわくとせき込んで来た...
有島武郎 「或る女」
...丁度猫が鼠をもてあそぶように...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...わたしは子供が指でもてあそぶ木片れのそれにいくらか似た...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...あらしが小舟をもてあそぶに異ならん...
アントン・チェーホフ 神西清訳 「桜の園」
...(扇をもてあそぶ)エピホードフ 僕は毎日不仕合せにぶつかります...
アントン・チェーホフ 神西清訳 「桜の園」
...紙風船をもてあそぶ事との道徳的価値の差違いかんといったような事を考えながら...
寺田寅彦 「柿の種」
...このようなことばをもてあそぶとはあるまじきことです...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...そういうものをもてあそぶ連中や...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...ながれるごとき涙にぬれ私はくちびるに血潮をぬるああ なにといふ戀しさなるぞこの青ざめた死靈にすがりつきてもてあそぶ夜風にふかれ猫柳のかげを暗くさまよふよ そは墓場のやさしい歌ごゑです...
萩原朔太郎 「青猫」
...やさしいくちびるに油をぬりつけ すべすべとした白い肢體をもてあそぶ...
萩原朔太郎 「定本青猫」
...もてあそぶような調子で整えていた...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...また夢想のほうも彼をもてあそぶのだった...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...運命のもてあそぶままに西に東にただよって...
マロ Malot 楠山正雄訳 「家なき子」
...閑人が往々棋(ご)を囲みかるたをもてあそぶゆえんである...
森鴎外 「なかじきり」
...大人は言葉をもてあそぶ」と...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...火をもてあそぶ風は血を見た人間のように...
吉川英治 「江戸三国志」
...智をもてあそぶとも...
吉川英治 「三国志」
...孤独をもてあそぶかのように...
吉川英治 「私本太平記」
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