...そして一時(いっとき)も早くこんな息気(いき)づまるように圧迫して来る二人(ふたり)の間の心のもつれからのがれる術(すべ)はないかと思案していた...
有島武郎 「或る女」
...また考へが人種問題ともつれ合つて來て...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...なげ出した白い首筋におくれ毛がもつれて...
江戸川乱歩 「一寸法師」
...怪しい糸がもつれていった...
豊島与志雄 「古井戸」
...娘もつれて帰れるし...
中里介山 「大菩薩峠」
...品川から出た二艘(にそう)の幕府の汽船に押し積まれて静岡へまでもつれてゆかれる幾百戸かの家族...
長谷川時雨 「木魚の顔」
...自然にこんな風にもつれてしまって...
林芙美子 「河沙魚」
...彼とある夫婦の間の微妙なもつれについてである...
久生十蘭 「黒い手帳」
...何といっても案内人もつれず...
牧野富太郎 「若き日の思い出」
...舌はもつれ声はつまり眼はくらみ耳はなり...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...話がもつれて師門を飛びだした輝方...
山本笑月 「明治世相百話」
...二日二晩の評定に大論争がもつれていた...
吉川英治 「三国志」
...もつれあって歩いていた...
吉川英治 「私本太平記」
...郎党もつれていないし...
吉川英治 「新書太閤記」
...息(そく)信忠もつれてゆく予定で安土へ呼び...
吉川英治 「新書太閤記」
...舌もあやしくもつれて来た...
吉川英治 「新書太閤記」
...もつれ歩いていたりする風景も珍しくなかったので...
吉川英治 「忘れ残りの記」
...よれつもつれつ、我等三人は一疋づつその鯛を背負うて、島の背をなす山の尾根づたひの路を二里ばかりも歩いた...
若山牧水 「樹木とその葉」
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