...互いにもつれたり...
芥川龍之介 「偸盗」
...差別された物と物とはまつはり合ひ、からみ合ひ、もつれ合ひ、融けあつて、最後に一つの窈深なるものに歸する...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...くっ強(きょう)な若者(わかもの)を二人もつれて...
ハーバート・ジョージ・ウエルズ 海野十三訳 「透明人間」
...もつれあった、なわのようなものです...
江戸川乱歩 「怪人と少年探偵」
...六『夫(せな)は巣立(すだち)の子(こ)もつれて...
薄田淳介 「白羊宮」
......
高村光太郎 「智恵子抄」
...14梭(おさ)の手(て)をやめ歌(うた)ふをきけば――もつれた糸(いと)ならほどけもせうがきれた糸ゆゑせんもなや...
竹久夢二 「どんたく」
...昨年来の感情のもつれも解消してしまつた...
種田山頭火 「其中日記」
...母は顔をしかめながら苦痛と衰弱にもつれる舌をようやく働かせて「きょうは死ぬ」というのを「灌腸(かんちょう)がきいたかららくになったでしょう」とそらせる...
中勘助 「母の死」
...体がもつれるようになって曲がりながらついに押さえて勝った...
永井隆 「ロザリオの鎖」
...どこへもつれて行けないじゃありませんか」「…………」「五羽の軍鶏(しゃも)だって...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...可笑しい程強くもつれ合つてゐました...
牧野信一 「心配な写真」
...樺の樹の小枝は曾(かつ)ていくたびかマルグヴェンの長い捲毛ともつれ合った彼の髪にかかった...
フィオナ・マクラウド Fiona Macleod 松村みね子訳 「髪あかきダフウト」
...これらの不協和音は、「かなわない」という言葉まで、もつれていった...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ルイスヒェン」
...もつれたような声で何かくどくどと話しかけた...
矢田津世子 「茶粥の記」
...いろんなもつれの結果だと...
吉川英治 「私本太平記」
...糸のもつれとなりはじめて...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...男の笑い声にもつれて...
蘭郁二郎 「鉄路」
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