...わたしは今日(きょう)伴(とも)もつれずに...
芥川龍之介 「報恩記」
...こんな時にこそ何事も忘れる爲めに遊廓へでもつれて行つて呉れるものがあればと思ふ...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...くっ強(きょう)な若者(わかもの)を二人もつれて...
ハーバート・ジョージ・ウエルズ 海野十三訳 「透明人間」
...金髪はゆたかに肩のあたりにもつれているところは女性人間のようであるが...
海野十三 「宇宙女囚第一号」
...六『夫(せな)は巣立(すだち)の子(こ)もつれて...
薄田淳介 「白羊宮」
...従者を一人もつれずに西の方へスタスタと歩いて行くのが...
中里介山 「大菩薩峠」
...五年もつれ添つた主人に死なれてしまつては...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...いみじき横笛の音にもつれ吹き...
萩原朔太郎 「青猫」
...五本の指に藻(も)がもつれた糸のようにからまって来る...
林芙美子 「新版 放浪記」
...生れてまだ一度もつれて行つて頂いたことがない...
平山千代子 「お泊り」
...するとモルモットはキュウキュウと悲鳴を挙げて二ひきがもつれ合い乍ら辺りを逃げまどうのであった...
細井和喜蔵 「モルモット」
...両足がもつれもつれでも走つて行きました...
槇本楠郎 「文化村を襲つた子供」
...それよりも内輪の重役や大株主の間に意見がもつれて困つて居る事を...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...あきらめのない心わが子のあらんには夏はすずしき軽井沢にもつれゆきひとの子におとらぬ衣をば着せんものこころなき悪文をつづり世過ぎする我のいまは呆じたるごとき日をおくるもみな逝きしものをあきらめかねるなり...
室生犀星 「忘春詩集」
...もつれは閨まで持ちこまれた...
吉川英治 「私本太平記」
...帝位の争いに連枝(れんし)連枝がもつれ合ッた結果...
吉川英治 「私本太平記」
...これは早退(はやの)きして来たものとみえ、傷手もすくない士卒を四、五十人もつれて、ぞろぞろと逃げていた...
吉川英治 「新書太閤記」
...その後任の手続きがもつれて...
和辻哲郎 「鎖国」
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