...列国には沐猴而冠(もっこうにしてかんす)の滑稽(こっけい)なる自尊の国とひそかに冷笑される状態に到らしめた...
太宰治 「惜別」
...松やもっこくやの庭木を愛するのがファシストならば...
寺田寅彦 「KからQまで」
...そして線描の落着いたしかも敏感な鋭さと没骨描法(もっこつびょうほう)の豊潤な情熱的な温かみとが巧みに織り成されて...
寺田寅彦 「津田青楓君の画と南画の芸術的価値」
...「畚(もっこ)かついでひのきしん」と云う歌のところでは...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...窓外の木斛(もっこく)の青葉が...
豊島与志雄 「立枯れ」
...木斛(もっこく)なぞいう常磐木(ときわぎ)の葉が蝋細工のように輝く...
永井荷風 「写況雑記」
...それから以後は必ずあの木瓜(もっこう)の紋の付いた幕を張る事になってるんだそうです」幕の上下は紫地(むらさきじ)に金(きん)の唐草(からくさ)の模様を置いた縁(ふち)で包んであった...
夏目漱石 「行人」
...みればせかいがだんだんと、もっこにのうて、ひのきしん!俊子 (片手を出して、母の膝をなでてやりながら)お母さん、お母さん! いいから...
三好十郎 「その人を知らず」
...「もっこ部屋の者だ」相手は腰をおろしたまま...
山本周五郎 「さぶ」
...もっこ部屋から島の外へ出仕事にいっていた十七人は...
山本周五郎 「さぶ」
...南の海っぱたで会ったもっこ部屋の者だ」こぶは眼をそばめて栄二を睨(にら)んだ...
山本周五郎 「さぶ」
...そのためもっこ部屋の人足たちの多くは...
山本周五郎 「さぶ」
...おれたちのもっこ部屋がこんなざまになったのを...
山本周五郎 「さぶ」
...もっこ部屋の掃除がいちおうできた...
山本周五郎 「さぶ」
...鯉が背を半ばもっこり水面から擡(もた)げたまま...
横光利一 「夜の靴」
...もっこへ棒を入れるにも...
吉川英治 「新書太閤記」
...ただもっこりと江中に沈んでいった...
吉川英治 「新・水滸伝」
...高松などの市街地でも、じつに多くの女たちが、もっこや、こん棒や、つるはしを握っていた...
吉川英治 「随筆 新平家」
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