...これはもっけの幸いだ」と...
海野十三 「火星兵団」
...暗がりをもっけの幸(さいわ)いにして...
海野十三 「ゴールデン・バット事件」
...もっけの幸いと家へ乗り込み正妻になおるのは火を見るより明らかです...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「あの顔」
...何か徴発いたし候とて土民に対し惨刻千万の仕打ち有之(これあり)すでにその処分も有之(これある)べきところ中略とにかく戦死は彼がためにもっけの幸いに有之べく候...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...いつもそれをもっけの幸いにしたがるものなのだが...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...もう夕刊に出る時分だが今日はそんな騒(さわぎ)で会社は休みも同然になったのでもっけの幸(さいわい)と師匠を呼んで二...
永井荷風 「雨瀟瀟」
...今はもっけの幸(さいわい)に...
永井荷風 「妾宅」
...二十日(はつか)以上も苦しんだ大病を長吉はもっけの幸いであったと喜んでいる...
永井荷風 「すみだ川」
...もっけの幸であった...
火野葦平 「花と龍」
...夫婦でも、別々にされている者が多かったが、つれあいの無事を祈っている者があるかと思うと、「コレラにかかりやがったのが、もっけの幸、あんな奴、死んだが増し」と、うそぶいている夫や、妻があった...
火野葦平 「花と龍」
...かような長歌は『古今集』時代にも後世にもあまり流行(はや)らざりしこそもっけの幸(さいわい)と存ぜられ候なれ...
正岡子規 「歌よみに与ふる書」
...もっとも考えようによっては三十七年後に大津浪が繰り返されたのはもっけの幸いである...
武者金吉 「地震なまず」
...わが国家の衰微がわたしの年齢の衰微とたまたま時を同じくしたのはもっけの幸いである...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...それこそもっけの幸いというべきである...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...真(まこと)にもっけの幸(さいわい)である...
柳宗悦 「陸中雑記」
...ならばもっけの幸い...
吉川英治 「江戸三国志」
...そりゃもっけの幸(さいわ)い」と...
吉川英治 「神州天馬侠」
...もっけの幸いだった...
蘭郁二郎 「夢鬼」
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