...彼はその東洋とも西洋ともつかないイエルサレムの建設をもくろみながらキエルケガアドを愛読したり...
芥川龍之介 「あの頃の自分の事」
...葉子はふとした出来心から古藤をおとしいれようとした目論見(もくろみ)に失敗して...
有島武郎 「或る女」
...自然のもくろみと予言とを人一倍鋭敏に見て取る漁夫たちの目には...
有島武郎 「生まれいずる悩み」
...何れにしても私のもくろみは無駄だつた...
エマ・ゴオルドマン 伊藤野枝訳 「死んだ魂」
...上西氏が郵船株の目論見(もくろみ)で夢中になつてゐると...
薄田泣菫 「茶話」
...それは全く余りにも明白な怖ろしい目論(もくろみ)をもってそこに入されたのだ...
スティーヴンスン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「ジーキル博士とハイド氏の怪事件」
...この目論見(もくろみ)が理想的なものだなどと言いはしない...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「ワーニャ伯父さん」
...この頃から考えていた自分の平易で実行し易(やす)いような企劃(もくろみ)をお島に話した...
徳田秋声 「あらくれ」
...この頃考えている自分の企画(もくろみ)をほのめかした...
徳田秋声 「あらくれ」
...たまげたおもくろみでございます...
中里介山 「大菩薩峠」
...隊長と同様の運命に会わせようとするのもくろみであった...
中里介山 「大菩薩峠」
...いっしょに連れて帰ろうと云う目算(もくろみ)である...
夏目漱石 「坑夫」
...母の目論見(もくろみ)の底を割り兼ねて...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...そしてわたくしの友人だと思われていたその男は最近わたくしをこっそり海岸へ誘い出す計画をもくろみ...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「諜報部」
...これぞというもくろみであの人たちが何かしてくれるのは初めてです...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...もくろみを果たしにかかった群盗にまちがいない...
吉川英治 「平の将門」
...もう御当家や堂上のもくろみは...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...御民(みたみ)みな大君(おおきみ)のおおみたから、わけても予が膝下(しっか)よりそだてて労苦をともにし、いま綱条(つなえだ)に仕えおる水戸の臣に、奸賊などと名づくるものはおらぬ」「おります」「おらぬ」「ご家老の藤井紋太夫(ふじいもんだゆう)、藤田将監(ふじたしょうげん)などの一類が、何をもくろみ、何をしているか、老公のお眼には」「これ」老公は、横を向いてしまう...
吉川英治 「梅里先生行状記」
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