...またもう一人(ひとり)お友だちがふえて……しかも珍しい兵隊さんのお友だち……」「愛ねえさんが岡さんに連れていらっしゃいってこの間そういったのよ」と貞世は遠慮なくいった...
有島武郎 「或る女」
...もう一人の技士が...
海野十三 「人造人間の秘密」
...もう一人の牝豚夫人(めぶたふじん)という痴(ねたま)れものと...
海野十三 「振動魔」
...誰ぞさっきからもう一人電話口に附き添うてるあんばいで...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...もう一人の方の女中が船頭の来たことを知らせに来たのは...
田山録弥 「船路」
...やはりそういう気のすることがあるようだ」ともう一人が言った...
寺田寅彦 「柿の種」
...もう一人は悠然(ゆうぜん)としてズボンのかくしに手を入れ空を仰いで長嘯(ちょうしょう)漫歩しているふぜいである...
寺田寅彦 「LIBER STUDIORUM」
...ロンドンで会ったもう一人の男のことを申上げましたが...
コナンドイル Arthur Conan Doyle 三上於莵吉訳 「株式仲買店々員」
...もう一人は窓ぎわに座を占めた...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...「こいつは石を投げるんでも左なんだよ」ともう一人の子が口を入れた...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...もう一人は、谷中の天王寺の側にある、小さい茶店の女で、これは二十三の抜群のきりょうでした...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...すつかり嬉しがつた人間がその邊にもう一人ゐることを思ひ知らせたのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...もう一人だつて大程(たいてい)平気なんだけれど――」「おなかゞすいたから早く帰りたい...
牧野信一 「山を越えて」
...しっかり勉強をおしよと励ましてくれました(もっともこの年枝ともう一人...
正岡容 「初看板」
...もう一人はいすを持ち出して来た...
マロ Malot 楠山正雄訳 「家なき子」
...もう一人の人はわたしに向って...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...そのもう一人の自分を取りもどすために海へ行くんだ...
山川方夫 「朝のヨット」
...その奇特な――若い僧という者の素姓を洗ってみると、二人とも、以前は北面の侍(さむらい)で、一人は前身を清原次郎左衛門といい、もう一人は、安部次郎盛久(あべのじろうもりひさ)と名乗っていた者であるという...
吉川英治 「親鸞」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??