...月の色はもうろうとしてこの水気の中に漂っていた...
魯迅 井上紅梅訳 「村芝居」
...すると、そのクルクルまわる、あわいひかりの中に、もうろうとして、じつに、おどろくべき光景が、あらわれてきました...
江戸川乱歩 「怪奇四十面相」
...もうろうと立ちあらわれたのでありました...
江戸川乱歩 「怪人二十面相」
...もうろうと老母の目にうつってまいりました...
橘外男 「亡霊怪猫屋敷」
...亭主はもうろうとした眼で...
林芙美子 「浮雲」
...心の中がもうろうとして来る...
林芙美子 「新版 放浪記」
...壁の方をむいたまま動かない人を見てはもうろうとした酔いもさめ果てる...
林芙美子 「新版 放浪記」
...完全に意識はあり、夢見心地で、もうろうとして、酩酊(めいてい)状態みたいだが、全く動作が奪われることはなかった...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「幽霊島」
...老人は酔いにもうろうとかり立てられて...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ヴェニスに死す」
...もうろうとしていると同時に痛切であり...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ヴェニスに死す」
...もうろうと押しつつんだ...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ヴェニスに死す」
...もうろうとしたなかにくっきりと浮かんでいる...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ヴェニスに死す」
...今日はもうろうとしているけれどそれでも満足です...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...もうろうとして能く判らない...
室生犀星 「帆の世界」
...折柄のしぐれ空の曇りが一さいをもうろうとぼかしてゐて...
室生犀星 「帆の世界」
...もうろうと幽鬼の如く...
吉川英治 「江戸三国志」
...目の前のもうろうとした影も...
吉川英治 「江戸三国志」
...精神はもうろうとなってしまった...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??