...月の色はもうろうとしてこの水気の中に漂っていた...
魯迅 井上紅梅訳 「村芝居」
...まだもうろうとして...
海野十三 「霊魂第十号の秘密」
...このうつくしいえものをねらう、悪魔のすがたが、夕やみの中に、もうろうとして、たちあらわれたのです...
江戸川乱歩 「宇宙怪人」
...もうろうと立ちあらわれたのでありました...
江戸川乱歩 「怪人二十面相」
...もうろうと立ちはだかっているではありませんか...
江戸川乱歩 「怪人二十面相」
......
高見順 「死の淵より」
...どうしてこんな時刻を通行しよう!土人のおそろしい兇器のやうにいろいろな呪文がそこらいつぱいにかかつてしまつた景色はもうろうとして暗くなるしへんてこなる砂風(すなかぜ)がぐるぐるとうづをまいてる...
萩原朔太郎 「定本青猫」
...最初の夜のもうろうとした女のお化けが...
林芙美子 「浮雲」
...もうろうとした女のお化けは...
林芙美子 「浮雲」
...もうろうとしか思い出せません...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「黄金薔薇」
...その視線をぼうばくとした空間の単調なもやの中で、すべり去らせ、もうろうとさせ、消えさせた...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ヴェニスに死す」
...もうろうと押しつつんだ...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ヴェニスに死す」
...もうろうとしたなかにくっきりと浮かんでいる...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ヴェニスに死す」
...今日はもうろうとしているけれどそれでも満足です...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...折柄のしぐれ空の曇りが一さいをもうろうとぼかしてゐて...
室生犀星 「帆の世界」
...もうろうと薄月がかかっていたし...
山本周五郎 「其角と山賊と殿様」
...目の前のもうろうとした影も...
吉川英治 「江戸三国志」
...精神はもうろうとなってしまった...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
便利!手書き漢字入力検索