...もう一つ虎のお話をして...
芥川龍之介 「虎の話」
...誰かゐないか? こいつはもう寝てしまつたよ...
芥川龍之介 「虎の話」
...今日ではもうないことになっているんです...
伊藤野枝 「転機」
...今はもう腹の辺までヒタヒタと押し寄せて来た水に...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...皮膚が荒れてくる旅をつゞけてゐるすこしばかり買物もして旅の夫婦は石刻む音のしたしくて石刻む朝寒に旅焼けの顔をならべて・片輪同志で仲よい夫婦の旅・ざくりざくり稲刈るのみの・秋晴れの砂をふむよりくづれて鶏(トリ)を叱る声もうそ寒う着いたいそがしう飯たべて子を負うてまた野良へ・木葉落ちる声のひととき・貧乏の子沢山の朝から泣いてゐる・それでよろしい落葉を掃く十月十五日晴...
種田山頭火 「行乞記」
...姉さまはもうこれからいつまでも此家(うち)にいるのね...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...もう道の曲がり角まで来ていた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...もう二時間もすれば夜が明けてくるだろう...
中島敦 「虎狩」
...其時蟻はもう死んでゐた...
夏目漱石 「それから」
...もうすぐ三十五だよ」「僕もおとうさんのように早く三十五になりたいなア」「うん...
林芙美子 「お父さん」
...1番から焼売とやきそば取って食ひ終るともう五時すぎ...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...いやもう三四年もたつたんだね...
牧野信一 「鶴がゐた家」
...私は、もう、この川岸の草花の名前は、あますところなく知り尽してしまつてゐた...
牧野信一 「バラルダ物語」
...海の底が、ゆらゆらと地震のやうに揺出(ゆれだ)したので、ます/\驚いて、急いでその固いものを一方の手でつかみ、もう一方の手で、烈(はげ)しく生命綱を引きましたから、船の方では、ぐん/\引上げにかゝりました...
宮原晃一郎 「動く海底」
...もうがくがくしてゐるものがなくなつてゐるので...
室生犀星 「めたん子傳」
...もう分らん...
横光利一 「旅愁」
...もうそろそろ出てるかもしれんぞ...
横光利一 「旅愁」
...もう間はないな」十郎左衛門は...
吉川英治 「宮本武蔵」
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