...瑪瑙(めのう)の柱...
泉鏡花 「伊勢之巻」
...かの女は初めのうち時々ただ恨めしさうな目つきをしてこちらを見つめたりしてゐたが...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...急いで天宇受女命(あめのうずめのみこと)をお呼びになって...
鈴木三重吉 「古事記物語」
...始めのうちは、捕えたのは必ず畳の上に持って来て、食う前に玩弄(がんろう)するのである...
寺田寅彦 「ねずみと猫」
...初めのうちはどんなに喜んだか知れませんわ...
豊島与志雄 「或る男の手記」
...はじめのうちは謙遜(けんそん)に...
新渡戸稲造 「自警録」
...赤(あか)い瑪瑙(めのう)が普通(ふつう)に使(つか)はれるようになりました...
濱田青陵 「博物館」
...初めのうちは大変はずかしかったのですけれども...
林芙美子 「文学的自叙伝」
...廃屋から撃ち出す弾丸は、始めのうちは、勢い当るべからざるていに見えたが、そのうち追々間遠になり、やがてばったり聞こえぬようになってしまった...
久生十蘭 「魔都」
...俺も初めのうちは毎晩社会の夢を見た...
北條民雄 「道化芝居」
...始めのうちは大騒ぎをして一生懸命につき合ふのだが...
牧野信一 「妄想患者」
...始めのうちは大して野心はなかった...
三浦環 「お蝶夫人」
...天児屋根命(あまつこやねのみこと)は中臣連(なかとみのむらじ)等の祖などいった内に天宇受売命(あめのうずめのみこと)は猿女君(さるめのきみ)の祖で伊斯許理度売命(いしこりとめのみこと)は鏡作連(かがみつくりのむらじ)の祖と書いた...
南方熊楠 「十二支考」
...私は大変可愛い碼瑙(めのう)のようなかざりものを見たのよ...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...きっと、まだあるぞ」とは、みなひそかに、囁(ささや)き合っていたことだったが、譜代中の譜代、林佐渡がその槍玉にあげられようとは、たれも思いもしていなかったし、当人さえも、寝耳に水であったとみえ、譴責(けんせき)の使者が行っても、「お戯(たわむ)れではないか」と、初めのうちは、真(ま)に受けなかった程だったという...
吉川英治 「新書太閤記」
...けれど所が西山荘であり、余りに老公と身近すぎるところから、初めのうちは、やや固くなっていた今夜の集まりも、折から、美人来(きた)るという天来の取次をきいていちどに和(なご)み、荒涼たる炉のまわりは、にわかに春の晩になった...
吉川英治 「梅里先生行状記」
...奔馬(ほんば)一旅も初めのうちの数日は清新だった...
吉川英治 「宮本武蔵」
...そこの小さい商品棚に、紫水晶、象牙、めのう、水牛などの印材朱肉入れの類が並んでいるのに気づかなければ、ちょっと見、何屋だか分らない構えだった...
吉川英治 「忘れ残りの記」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??