...四僕に中世紀を思ひ出させるのは厳(いか)めしい赤煉瓦(あかれんぐわ)の監獄である...
芥川龍之介 「都会で」
...そのいかめしい恰好に似合わず自分たちの飛空機が飛去ってしまったので...
海野十三 「大宇宙遠征隊」
...あけてごらんなさい」いかめしいひげの子分は...
江戸川乱歩 「黒蜥蜴」
...ニヤニヤしながら玄関口に頑張っていた金ピカのいかめしい使丁の周囲に集った時...
チェスタートン Chesterton 直木三十五訳 「見えざる人」
...中で最もいかめしい顔をしているのはパイーシイ主教であった...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...まじめなそしてほとんどいかめしい一種の威厳が時々突如として現われた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...いかめしい高い壁がはっきり見えていた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...晴れたのが恨めしい気がする...
夏目漱石 「三四郎」
...グラジオラスやチウリップがたくさんあったよ、その墓の主なら咎めだてはしないだろう――『浮世には思い出もあらず』と書いてあったのさ」「浮世には思い出もあらず、変に気取った奴ね、私だったら『うらめしい』と書いてもらうわ」「ええッ、うらめしいか、なるほどねえ」こましゃくれた奴だ...
林芙美子 「魚の序文」
...然しどうも」巡査部長は厳めしい紋切型で...
久生十蘭 「魔都」
...昔のは木を画けば大木の厳(いか)めしいところが極めて綿密に写されて居る...
正岡子規 「病牀六尺」
...夫人は恨めしい心を抱きながら見送っているのであった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...恨めしいことが過去にあったのであろうと...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...恨めしいと思い込んだ姉君の気持ちを...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...「二人の奥様をお持ちあそばすのはお恨めしいことですが...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...随分いかめしい盲僧派の本寺があった...
柳田国男 「雪国の春」
...一倍まめまめしい...
吉川英治 「新・水滸伝」
...最後にいかめしい声でいいました...
吉田甲子太郎 「負けない少年」
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