...僕に邪念の萌芽(めざし)ありし何よりの証拠じゃ...
伊藤左千夫 「野菊の墓」
...これまでにこの山をめざして攻めのぼって来た警官隊や青年団などの数は...
海野十三 「火星兵団」
...逸早くも春をめざして躍り出さうとする小さな生命の動きは...
薄田泣菫 「独楽園」
...目刺(めざし)を焼いて簡単な昼食をすませて...
太宰治 「十二月八日」
...侍たちをめざしているようでもありません...
橘外男 「亡霊怪猫屋敷」
...』 285281 IV 182.然か宣んすれば母夫人その館中をめざし行き...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...牛豚肉は滅多(めった)に食わず、川魚は少(すくな)し、稀(まれ)に鼬(いたち)に吸われた鶏(とり)でも食えば骨(ほね)までたゝいて食い、土の物の外は大抵塩鮭(しおざけ)、めざし、棒鱈にのみ海の恩恵を知る農家も、斯様(こん)な時には炙(あぶ)れば青い焔(ほのお)立(た)つ脂ぎった生魚を買って舌鼓(したつづみ)うつのである...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...ポゴレーリツェフの家をめざした...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...刀を差して歩く人のみをめざした七兵衛の眼を外(はず)れたものと見えます...
中里介山 「大菩薩峠」
...工事の頭取と公儀の重役とが秘密に会議をする作事小屋の一室――そこをめざしてこの仮装の労働者は忍んで行くもののようであります...
中里介山 「大菩薩峠」
...人影は権現(ごんげん)の社(やしろ)の方をめざして歩みを運ぶもののようであります...
中里介山 「大菩薩峠」
...飛騨の平湯の方をめざして...
中里介山 「大菩薩峠」
...河岸の広場の相撲小屋をめざして進んで行く光景は...
中里介山 「大菩薩峠」
...早くもめざしたところの樅(もみ)の大木の二本並んだ木の蔭へ来て...
中里介山 「大菩薩峠」
...元来我々同族間では目刺(めざし)の頭でも鰡(ぼら)の臍(へそ)でも一番先に見付けたものがこれを食う権利があるものとなっている...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...ピンと立って歩くことができたのだ八日の朝があけると私は東練兵場を横切って広島駅をめざして歩いて行った...
原民喜 「一匹の馬」
...金の亡者をめざし...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「バブル崩壊」
...日本の各地に勃興した英雄たちがいずれも京都をめざして動いていた時代...
和辻哲郎 「鎖国」
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