...魂をしぼり出すようにこううめく悲しげな叫び声は...
有島武郎 「或る女」
...仁右衛門(これから彼れという代りに仁右衛門と呼ぼう)は固(もと)より明盲(あきめくら)だったが...
有島武郎 「カインの末裔」
...処がら何となく羽織の背の婀娜(あだ)めくのを...
泉鏡花 「婦系図」
...カフェ・ネオンの電気看板を眺めくらしているものか...
海野十三 「電気看板の神経」
...本の小口を剥(めく)つてお出でになる...
鈴木三重吉 「桑の実」
...まちかたの者はいまにもあけちが攻めて来ると申して泣くやらわめくやらのうろたえ方でござります...
谷崎潤一郎 「盲目物語」
...揺らめく空中にいるがようだった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...殊に時めく大尽に向って...
中里介山 「大菩薩峠」
...實は盲目(めくら)でもなんでもない癖に...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...雨戸をめくっているのは...
火野葦平 「花と龍」
...なめくじの評判はどうもよくなくなりました...
宮沢賢治 「蜘蛛となめくじと狸」
...よろめく足を踏みしめ踏みしめ...
山本周五郎 「お美津簪」
...撒(ま)かれたりめくられたりする花札の一枚々々に...
山本周五郎 「さぶ」
...駆逐艦から閃(ひら)めく探海燈が層雲を浮き出しながら廻っていた...
横光利一 「上海」
...越前守は落ちつきこんで調書をめくり返していた...
吉川英治 「大岡越前」
...なんでそちの眼は世にめくらなのか...
吉川英治 「私本太平記」
...書類をめくっていた石田一等巡査が...
吉川英治 「旗岡巡査」
...蠢めく腰が写った……...
蘭郁二郎 「夢鬼」
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