...外の事務員達は、てんでに冗談をいいあったり、不平をこぼしあったり、一日ざわざわ騒いでいるのに、T丈(だ)けはその仲間に加わらないで、退出時間が来るまでは、むっつりとして、こつこつ仕事をしていました...
江戸川乱歩 「算盤が恋を語る話」
...むっつりとして控えていた...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...なにもしないでむっつりとした顔をしていた...
アンブローズ・ビアス Ambrose Bierce 妹尾韶夫訳 「マカーガー峽谷の秘密」
...むっつりと黙りこくっているその背に...
高見順 「いやな感じ」
...男は幾分むっつりと...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「緋のエチュード」
...むっつりと黙りこんでしまうのだ...
豊島与志雄 「自由人」
...むっつりとして眼を外らすこともあった...
豊島与志雄 「変な男」
...どっちかといえばむっつりとした女房は実際こそっぱい間柄であった...
長塚節 「太十と其犬」
...いつもむっつりと仕事をしている...
新美南吉 「名なし指物語」
...むっつりと絵ばかり描いていて...
久生十蘭 「予言」
...むっつりと黙りこんでしまった...
久生十蘭 「我が家の楽園」
...」むっつりと答えた「その子なら入れ替わりに辞めていきましたよ...
A. ブラックウッド A. Blackwood The Creative CAT 訳 「盗聴者」
...甚だむっつりと威張ってまかり出る...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...想像の中の父はいつも不機嫌な煮え切らない態度でむっつりとしている...
矢田津世子 「父」
...そこで平蔵はむっつりと黙りこんだ...
山本周五郎 「さぶ」
...かなりな大盃で、万右衛門は七兵衛の顔色をうかがいながら、むっつりと、黙って飲んだ...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...」笑いもせずむっつりと云う久慈に矢代は顔を赧らめ...
横光利一 「旅愁」
...信玄はむっつりと...
吉川英治 「上杉謙信」
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