...若者はむずかる子供のように地だんだを踏んでますます葉子に寄り添うばかりだった...
有島武郎 「或る女」
...むずかる、夜泣きをする、すれば夜の目も合わさずに介抱し劬(いたわ)ってやらねばならぬ...
大隈重信 「現代の婦人に告ぐ」
...しかしどうかするとむずかるらしく...
徳田秋声 「仮装人物」
...六十七ある朝お銀がむずかる正一を背(せなか)へ載せて縁側をぶらぶらしていると...
徳田秋声 「黴」
...暫くして順一がむずかると...
豊島与志雄 「幻の彼方」
...なおむずかるので...
豊島与志雄 「理想の女」
...また体も苦しいのでひとをおこしてはむずかる...
中勘助 「妹の死」
...そんなにむずかるものではない...
中里介山 「大菩薩峠」
...この子の心持通りにしてやるのがようござんしょう」むずかる郁太郎を抱きながら...
中里介山 「大菩薩峠」
...四つになったばかりのお坊っちゃまのむずかるのは...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...相当むずかる主人の大村兵庫をなだめて船から上がり...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...甲之助のむずかる声がし...
山本周五郎 「めおと蝶」
...幸太郎がしきりにむずかるのも知らず...
山本周五郎 「柳橋物語」
...よく見ておくれよ」母親は子供のむずかるようにせがんだ...
山本周五郎 「ゆうれい貸屋」
...子のむずかる声でも聞えないか...
吉川英治 「雲霧閻魔帳」
...むずかるようだが……」「ちと...
吉川英治 「親鸞」
...朝麿(あさまろ)がむずかるのであろう...
吉川英治 「親鸞」
...酔えば、足が、ひょろけるが、心は、ひょろけてはいないぞ」と、むずかるし、「では、おひとりでお歩き遊ばせ」と離せば、廊下へ、ぺたと坐ってしまって、「――すこし草臥(くたび)れて候...
吉川英治 「宮本武蔵」
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