...同時に、要するに、黄色く、むくんだ、亭主の鼻に、額が打着(ぶつ)かったに相違ない...
泉鏡花 「薄紅梅」
...段々酬(むく)いられて来た...
大阪圭吉 「三狂人」
...むくむくと元気よく起きあがりました...
鈴木三重吉 「古事記物語」
...皆の両唇が腫(むく)み上つて碌(ろく)に物も言へなくなつたやうな事さへあつた...
薄田泣菫 「茶話」
...その報(むく)いを受けずにはおらん...
田中貢太郎 「岩魚の怪」
...ソシテ僕ガソノ天与ノ幸運ニ十分酬(むく)イテイナイヲ知ッタナラバ...
谷崎潤一郎 「鍵」
...暮方ねむくなつたから寝床にはいつた...
種田山頭火 「松山日記」
...朝晩に新しい生卵をのむくらい声にきくものはないと...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...ごくやせた一匹の尨犬(むくいぬ)が通りかかった...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...さうしてうす黄色く濡れた糸をくるくると枠にまくと几帳が無惨にほごされてしまひに西(にし)どつちの形した骸(むくろ)がでる...
中勘助 「銀の匙」
...むくれていました...
林芙美子 「お父さん」
...ねむくなるようなひるひなか...
林芙美子 「お父さん」
...自らの良心に少しもそむくまいというかのようだ...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「王冠の重み」
...佐佐がむくむく起き出して来たようにそう云うのとともに...
横光利一 「旅愁」
...かれの猟奇心(りょうきしん)は失望をむくいられて...
吉川英治 「江戸三国志」
...折があれば呂宋兵衛(るそんべえ)をうって仇(あだ)をむくいようとしていた忠義者(ちゅうぎもの)でござります...
吉川英治 「神州天馬侠」
...利家の友誼(ゆうぎ)に酬(むく)ゆるに...
吉川英治 「新書太閤記」
...礼をもって酬(むく)ゆる程に...
吉川英治 「新書太閤記」
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