...その心は痛々しい程にむき出しで鋭敏だ...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...脚をむき出して飛び廻っている...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...緋(ひ)の襦袢(じゅばん)むき出しの膝で...
泉鏡花 「開扉一妖帖」
...谷に対する感情をそのまゝむき出しに...
伊藤野枝 「惑ひ」
...安ツぽい馬乘り洋服をむき出しである...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...白い歯がむき出しています...
江戸川乱歩 「サーカスの怪人」
...破壊された骨片(こっぺん)をむき出して酷(むごた)らしくぶちぬかれている...
大阪圭吉 「カンカン虫殺人事件」
...彼はむき出しの足指で誇らしげに道の埃(ほこり)を蹴つて來た...
オウ・ヘンリ 三宅幾三郎訳 「水車のある教會」
...ぼくが 帰るとまもなくまだ八月に入ったばかりなのに海はその表情を変えはじめた白い歯をむき出して大波小波を ぼくにぶっつけるぼくは 帰るとすぐに誰もなぐさめてくれないので海になぐさめてもらいにやってきた海はじつにやさしくぼくを抱いてくれた海へは毎日来ようと思った秋は 海へまっ先にやってくるもう秋風なのだ乾いた砂をふきあげる風だぼくは眼をほそめて海を見ておった表情を変えた海をばうらめしがっておった...
竹内浩三 「海」
...眼をむき出したり...
谷崎潤一郎 「幇間」
...壁のむき出しになっている所へかけて...
コナンドイル 三上於莵吉訳 「入院患者」
...むき出しの板、埃まみれの短い廊下は、台所と洗い場に続いていた...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「緋のエチュード」
...すっかりむき出しになっていたが...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...そして顔を充血さし、眼をむき出し、海豹(あざらし)のように息を吐きながら、水から顔を出すと、身体にしたたる水を拭(ぬぐ)いもやらず、急いでテーブルのところに行き、のろわれたる作品を引っつかみ、それを猛然と引き裂きながら、つぶやいた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...眼をむき出し鼻筋に彼をつくつて...
牧野信一 「毒気」
...人間をむき出しにしている作品でしょうね...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...歯をむき出して村子をかえり見る)……見ろ! えらそうなことをいった奴(やつ)が...
三好十郎 「胎内」
...龍子は口惜しそうな顔をむき出しにみせた...
矢田津世子 「※[#「やまいだれ+句」、第4水準2-81-44]女抄録」
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