...若日子がちょうど下界であおむきに寝(ね)ていた胸のまん中を...
鈴木三重吉 「古事記物語」
...さういふ向(むき)は...
薄田泣菫 「茶話」
...ワーリカはブラッシをとり落とすが、すぐさま頭を振り、眼をむきだして、そのへんのものが目蓋(まぶた)のなかで、伸びたり動いたりしないように、懸命にじっと見つめる...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「ねむい」
...喉がむき出しなのがはっきりと...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「唇のねじれた男」
...ゾラの小説は人物の描写とかく外部よりする傾(かたむき)を憾(うら)みとす...
永井荷風 「小説作法」
...またなごやかな楽園のおもむきになる...
中村清太郎 「山岳浄土」
...惜しい事に真向(まむき)に座(すわ)った小野さんには分からない...
夏目漱石 「虞美人草」
...彼は足の向(むき)を更(か)えにかかった途端(とたん)に...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...全く非凡の趣(おもむき)があります...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...むきだしになつてゐる首を見ることの方が怖かつたのだ...
ライネル・マリア・リルケ Rainer Maria Rilke 堀辰雄訳 「「マルテ・ロオリッツ・ブリッゲの手記」から」
...あまりにもむき出しで...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「くちなしの花」
...彼は歯ぐきをむきだしてにたりと笑った...
本庄陸男 「白い壁」
...むきになってくってかかった...
正岡容 「小説 圓朝」
...彼はこのやうな、ひとむきなる、ひたすらに前進するのみなる無限を、惡しき無限として、つねに輕蔑してゐる...
三木清 「唯物史観と現代の意識」
...こぞって確実なる死におもむきしこと...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...そこでむきをかえて...
セルマ・ラーゲルレーヴ Selma Lagerlof 矢崎源九郎訳 「ニールスのふしぎな旅」
...みにくくむき出されている黄色い歯など...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...ゾッとするような白光りする背中の瘤(こぶ)を露出(むきだ)した川村書記さんと...
夢野久作 「少女地獄」
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