...また一段の趣(おもむき)だろうが...
泉鏡花 「歌行燈」
...そこらにうろうろしている運搬夫(あとむき)たちが...
大阪圭吉 「坑鬼」
...すると支那人はむきになつて雀のやうに唇を尖らせた...
薄田泣菫 「茶話」
...私は馬のほうに背を向けて後ろむきに...
ユゴー・ヴィクトル Hugo Victor 豊島与志雄訳 「死刑囚最後の日」
...同じ神の子でありながら偶像を信じ愛の掟にそむき...
永井隆 「長崎の鐘」
...うつむきかげんに...
中里介山 「大菩薩峠」
...表向(おもてむき)にすると厳(きび)しいものですから...
夏目漱石 「満韓ところどころ」
...其(その)迂濶(うくわつ)な所(ところ)に何處(どこ)か鷹揚(おうやう)な趣(おもむき)を具(そな)へて實社會(じつしやくわい)へ顏(かほ)を出(だ)したのである...
夏目漱石 「門」
...横むきにあふのけに...
原民喜 「鎮魂歌」
...歯と舌とをむきだしている...
火野葦平 「花と龍」
...ああいう誂(あつら)えむきな話を...
平林初之輔 「予審調書」
...あたかも百千の鬼が歯をむき出して彼を笑っているような...
ホーソーン Nathaniel Hawthorne 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...ジョージ卿も分かったようで、下をうつむき、すまなそうにコプリを見ていた...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「本命馬」
...自分の批評をつけたものを書くジャーナリズムむきの子もある...
宮本百合子 「五ヵ年計画とソヴェト同盟の文化的飛躍」
...汚い歯をむき出した活動男優や...
夢野久作 「街頭から見た新東京の裏面」
...蒼白き全身を露出(むきだ)し...
與謝野寛 「妄動」
...従来の“直義(ただよし)まかせ”を放擲(ほうてき)したかのようなおもむきがある...
吉川英治 「私本太平記」
...そのむき出しにされた...
蘭郁二郎 「鱗粉」
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