...私にはもう人にやるものがなくなってしまってこんなみにくいからだになったからさぞおまえも私といっしょにいるのがいやになったろう...
有島武郎 「燕と王子」
...姿がみにくいために...
ハンス・クリスチャン・アンデルセン Hans Christian Andersen 矢崎源九郎訳 「みにくいアヒルの子」
...とうとう父とみにくい口あらそいを始めたのでご座います...
大阪圭吉 「とむらい機関車」
...下女(げじょ)と徇(ふ)れていた醜女(みにくいおんな)ばかりを伴(ともな)うて来(き)たので...
アントン・チエホフ Anton Chekhov 瀬沼夏葉訳 「六号室」
...怨嗟の声地の底には根と根の沈潜したみにくい闘争があり...
土谷麓 「呪咀」
...だんだん怪獣のみにくい姿かたちに馴(な)れてきて...
ヴィルヌーヴ夫人 Madame de Villeneuve 楠山正雄訳 「ラ・ベルとラ・ベート(美し姫と怪獣)」
...耐えきれなくなる日が来たらどうしようたとえ君が小鳥のようにひろげた手で死のかなたからなだめようとしても恥じらいやすいその胸でいかに優しくおさえようとしてもわれわれの心に灼きついた君の屍体の屈辱が地熱のように積み重なり野望にみちたみにくい意志の威嚇(いかく)によりまた戦争へ追いこまれようとする民衆のその母その子その妹のもう耐えきれぬ力が平和をのぞむ民族の怒りとなって爆発する日が来る...
峠三吉 「原爆詩集」
...學生は始めの中は讀みにくいからいやがるかも知れないが...
永井荷風 「鴎外記念館のこと」
...読みにくいのを、お銀様は注意して読んでみる...
中里介山 「大菩薩峠」
...インテリにとつてその世間たるや住みにくい世間となる...
中原中也 「作家と孤独」
...大衆は詩に親しみにくいのだし...
中原中也 「詩と其の伝統」
...ただの人が作った人の世が住みにくいからとて...
夏目漱石 「草枕」
...なるほど読みにくい...
夏目漱石 「坊っちゃん」
...住みにくい苦しい世の中を...
槇本楠郎 「かぶと虫」
...ジョン・ドリスコル氏です」グレッス氏のみにくい顔は好(この)ましくなかったが...
マロ Malot 楠山正雄訳 「家なき子」
...温良でみにくい二人の子供たちと...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ヴェニスに死す」
...みにくい顔をさらして見せたも...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...現在の世の中は住みにくいかを考へさせられた...
水上滝太郎 「大阪の宿」
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