...そのままに自分の力量を試験するのが一番かと存候...
高浜虚子 「漱石氏と私」
...そのままにして置いた...
太宰治 「『東京八景』あとがき」
...知らぬままに国政を委(ゆだ)ねておきたい...
橘外男 「グリュックスブルグ王室異聞」
...もし幽霊でも出なかったぶんにはそのままにはしておかないよという母の勝気な...
橘外男 「蒲団」
...請け合った仕事も出来ないままに秋の夜長が更(ふ)けてしまった...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のおんな」
...求めらるるままに...
豊島与志雄 「乾杯」
...黙ってつッ立ったままにやりと笑う...
中島敦 「牛人」
...若い情熱の赴(おもむ)くままに...
野村胡堂 「胡堂百話」
...私は長くそのままにしておいた一葉女史の日記を読むことにした...
長谷川時雨 「樋口一葉」
...昨日のままに白々としているのが...
久生十蘭 「虹の橋」
...気ままにブラブラと歩いて行くほうがよかった...
久生十蘭 「肌色の月」
...原始のままに放りだされた樹林の濤(なみ)には際涯が無い...
本庄陸男 「石狩川」
...それは「古代からそのままに残された人種」の一つの代表といってよかった...
牧逸馬 「ヤトラカン・サミ博士の椅子」
...客観的とは心象に写(うつ)り来りし客観的の事物をそのままに詠ずるなり...
正岡子規 「俳諧大要」
...茶屋をよく知っているからというままに...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...決してただ与えられた刺戟に素早く反応して自分の空想に亢奮したままに作画してゆくような素質の芸術家ではなかったこと...
宮本百合子 「ケーテ・コルヴィッツの画業」
...普通在来の着のみ着のままに...
夢野久作 「近世快人伝」
...しかし最初に定義したごとくいかなる感情も直ちにそのままに「物のあはれ」と見らるべきであるとすれば...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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