...蒲團の裾に當る押し入れの膳やまな板を入れてある方の唐紙を靜かにあけた...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...――料理場のまな板の上には...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...誠一がまな板にのせて運んで来た...
永井隆 「ロザリオの鎖」
...まな板と庖丁、箒などを夫婦で見て買った...
「鏡餅」
...娘にならずに逝った幼児は大きく育って世に出た時用うべき七輪を「かまど」を「まな板」をその手に取るにふさわしいほどささやかな形にしてはてしもなく長い旅路に持って行く...
宮本百合子 「悲しめる心」
......
山之口貘 「鮪に鰯」
...出刃(でば)とまな板を運んで来て...
吉川英治 「江戸三国志」
...――まな板烏帽子(ゑぼし)ゆがめつつ気色(けしき)めきたる京侍たそがれ時になりぬれば浮かれて歩く色ごのみ幾そこ許(ばこ)や数知れず内裏拝(だいりをが)ミと名づけたる人の妻ども...
吉川英治 「私本太平記」
...まな板は、この御堂にあった古机、庖丁(ほうちょう)は小柄(こづか)の錆(さ)びたものらしい...
吉川英治 「宮本武蔵」
...わがねむる家のそちこち音(ね)に澄みてこほろぎの鳴く夜となりにけりこほろぎのしとどに鳴ける真夜中に喰ふ梨の実のつゆは垂りつつ使ひ終へていまたてかけしまな板の雫垂りつつこほろぎの鳴くこほろぎと同じく...
若山牧水 「秋草と虫の音」
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